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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

会社を辞める時

2010年11月20日 17時10分07秒 | 思考空間

 誰しも、宮仕えの身(サラリーマン)なら、一度や二度は、くそ、こんな会社辞めてやると思ったことは有ると思います。上司に辞表を叩きつければどんなにスカッとするでしょう。ところで、会社を辞めた人がどうなっているか。中には、ハッピーなケースもありますが、殆どは収入を落とし、ランクを2段ぐらい下げて別の会社に就職というのが大方のところです。

 労働市場の流動化は、日本にとって重要な課題です。次第にその方向には近づきつつあるとはいえ、まだまだ企業組織は保守的です。多くの企業は公正でもなく、オープンでもありません。しかるに若い世代は、割合あっさりと会社を辞めます。辞められる企業にとっては脅威です。

 長い経験の中で、会社を辞めてうまくいくのは、例えば前職で営業を経験し、多くの顧客を得、顧客をそっくりキープしたまま辞めて新しい会社を立ち上げるケースです。元の会社より規模を拡大した例も知っています。例えば、T社長は前の会社の弱点であった納品に対するフォローや顧客サービスを徹底し、元の会社の2倍以上に成長させました。

 然るに、サラリーマンが会社を辞めて企業を立ち上げ、成功するのは2~3%程度。殆どが失敗する。そこまで行かなくても、社員を雇用せず、自分一人の個人企業として、自分もしくは家族を養う程度の給料を得ているケースは数少ない合格例でしょう。ここでも、営業力は重要です。

 デイトレーダーを目指し、金融機関を辞める人、重労働に嫌気がして辞める医者も実際に見てきました。ところが、デイトレーダーの意見として成功する人はそれこそ、1000人に1人と言います。ノウハウは絶対教えてもらえない。本にも本当のことは書いていない。一見かっこ良いが、現実は会社を立ち上げるより厳しい。

 一方で、人材募集を出す企業はどう見ているか、私も山ほど面接しましたが、大企業はともかく、教育環境が整わない中小企業では、新卒者より経験を持つ即実践型の人材を要望します。多くの経験を経て分かるのは、会社を辞める人にはそれなりの理由があるということ。辞める人は会社が悪い、上司が悪い、自分は頑張ったと思うようですが、実際にはご本人に問題がある場合が多い。

 問題のある人を雇用すると、必ずトラブルを起こす。特に年配応募者にこの傾向が強い。裁判沙汰になる例、労働基準監督署に駆け込む例は多い。しかし、経営者はリスクに備えており、簡単に裁判で負け、労働基準監督署が警察権を行使するようなことはしません。

 実際に実力とやる気があり、前の会社がそれを評価できていないケース、あるいは倒産などでやむを得なかったケースでは、採用側にとって非常においしいケースです。このようなケースは大目に見て10%程度でしょうか。

 もし、年収が800万円を超えているようなケース、養うべき家族がある場合では、石にかじりついても耐えて行きなさいとアドバイスしたい。どうしても、と仰るなら、安全から安全に移行できるよう、確実な資格を取るか、営業力をつけて顧客をがっちりキープした上で辞めるべきです。ある人は、7年かけて弁理士の資格を取り、辞めました。

 私も、退職する前にある経営者に言われましたが、自分で会社を作るときは全面的な家族の協力がないと何もできません。

 私の場合、早期優遇退職制度を利用して、定年扱いで早期に退職しましたが、後で知ったことに家内は1週間寝込んだという話でした。お前の場合は成功しているのか?との声が聞こえそうです。残念ながらまだ成功したとはとても言えません。

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