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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

アメリカは懺悔し方向転換せよ

2010年12月06日 09時34分40秒 | 思考空間

 北朝鮮の延坪島砲撃事件は、世界を新たな方向へ導くこととなった。アメリカが中国の反対を押し切って原子力空母を派遣して黄海で韓国軍と合同演習を行い、続けて、韓国は自衛隊とアメリカ軍の合同演習にオブザーバーでの参加が決まった。雨降って地固まるというか、日米韓の軍事的な協力関係が深まり、一方で中国ロシア北朝鮮との対立軸が明確になった。

 これまでアメリカは経済最優先で、共産党の一党独裁政権である中国の積極支援を実施し、世界の工場を日本から中国にシフトさせてきた。日本政府の尻を叩いて、製造業という製造業に対して、中国への進出を誘導した。1990年代からは、大企業は言うに及ばず中小零細まで、全ての製造業が中国へ立地するという勢いだった。中国側は、日本企業立地のたびに「謝謝」と言ったらしい。つまり、工場、ノウハウ、お金を中国にプレゼントしたようなものだ。

 アメリカは目先の利益を優先したのと、バブル時期にアメリカに経済で挑戦し、アメリカを買い占めようとした日本を叩く目的もあり、中国を世界の工場に選んだのだ。当然のことながら初期の中国に投資したアメリカ資本は大儲けし、1990年代から21世紀初頭にかけてのアメリカの大繁栄を演出した。前回のアメリカ大統領選挙で、中国がクリントン候補の後押しをしているとの情報が日高氏の著書に有った。私はクリントンが勝てばひどいことになると当時は思った。

 不思議なことに今回クリントン長官は中国に対して、厳しい意見を表明している。夫婦で考え方が異なるのか。ただ、はっきりしているのは、アメリカ(当時のクリントン政権)が目先の利益、日本叩きで中国を世界の工場に選んだ世紀の過ちだ。

 アメリカの誤った選択と方向付けにより、早晩、中国は経済でアメリカを上回り、軍事力でもアメリカを上回る時が来る。誰が考えても明らかなことだ。中国の念願は、軍事力でアメリカを屈服させ、アメリカに代わる超大国として世界に君臨することだ。尖閣諸島問題どころではなくなる。加えて、ロシアは北方領土に強固な軍事基地を建設する。

 手遅れかもしれないが、アメリカは猛省し、懺悔して方向修正を行うべきだ。日本を叩くだけでなく、経済成長を許し(アメリカは日本を掌で転がすように、マクロ的にコントロールしている)、真の意味での協力関係を築くべきだ。アメリカ人にとって、確かに論理性の薄い日本人、日本文化は理解しがたいかもしれないが、21世紀のベストパートナーとなりえる存在だ。

 アメリカのパワーゲームは日本を決定的に水没させた。一方で、失われた10年間とか20年とか訳の分からない造語を流行らせ、自らのアホバカ間抜けぶりを隠そうとした官僚の醜態は語るべくもない。

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