孫正義は日本人で最も実力を評価する経営者である。些細な話だが、前菅首相の組閣の前に、経済産業大臣として孫正義を推薦した。勿論、一市民が推薦したところで、殆ど取り上げられないが、やらなきゃ何も始まらない。確か、その後、菅さんは孫社長と会う機会が有った。
私が推薦する理由は、創業者であり、大成功を収めており、若いのでまだまだ活躍できるから。彼が大臣になったら日本は躍進したに違いない。世の中に、経営者は山ほどいても、雇われ社長と創業者とでは月とすっぽんほど実力が異なる。二代目、三代目も本当のことは分からない。孫正義のほかには、楽天の三木谷社長とか、刑務所にいるがホリエモンとか。
勿論、日本には松下幸之助、本田宗一郎、御手洗毅らキラ星のごとく、優れた経営者が挙げられる。名も無い中小企業であっても、創業し、成長させてゆく創業者の能力は物凄い。
孫社長のアジアスーパーグリッドは、どでかい構想だ。モンゴルの砂漠で太陽光発電し、日本を含めアジア各国に送電しようとのプラン、スケールが違う。グリッドとは格子の事で、太陽光発電した電力を格子状の送電線網(1本ではない)で送ることにより、送電の信頼性を高める。
3.11以降の寄付などで偽善者だとか、売名行為だとか色々攻撃されたようだが、常にそういうことは起こり得る。特に日本では、社会に貢献しようとする気風が無い。まともに理解されることが少ない。
電力会社は、元社員から見て、あまりにも自然エネルギーを敵視しすぎたね。私は昭和61年ごろ、社内で太陽光発電の取り組みを提案したが、積極的ではなかった。政府指導でしぶしぶ自然エネルギーを買取っていた。福島原発事故まで、原子力一辺倒とも言える姿勢だったと思う。
橋下市長も孫社長も原子力再稼働には反対している。自然な動きだ。私は、原子力の安全性が確認されれば再稼働すればよいと考えている。然しながら、原子力のゴミを10万年も貯蔵する必要があるなど、聞かされておらず、様々な情報が明らかになるにつれ、「おいおい」というところはある。
私の親しい仲間の一人は太陽光発電の博士だし、私自身、電気学会で、宇宙における太陽光発電を発表したこともある。特許も出願した。宇宙の太陽光エネルギーは砂漠以上に無尽蔵にある。元々、民主党のCO2削減構想を支えるためだった。もう民主党は支持しないけど。
ちょっと、私見だが、アジアスーパーグリッド構想の供給先から、日本は外した方が良いでしょうね。何故かと言うと、送電ケーブルが中国を通るので、もし、日本の依存度が高くなると中国の軍事戦略のカードになってしまう。私は中国を全く信用していない。何度も中国に行き、大勢の中国人と会い、5年以上中国企業と取引した結論だ。