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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

著書「どうして心臓は動き続けるの?」で分からなかった謎を追った 心臓のタフネスは驚異的

2021年06月18日 14時33分45秒 | 生命
 僕はラットの心臓の実験を見て(NHKの高校講座 生物基礎17*)、心臓の驚異的な強さを感じていたので、何故、心臓が120年も止まらずに働き続けるのかに興味が有った。*ネットで動画が見れる。

 なお、岡田隆夫順天堂大学名誉教授によると、心臓は体から切り離しても栄養と酸素を与えておけばいつまでも拍動するらしい。また、人間の心臓は80年間で21万トンの血液を拍出するという。

 そんなわけで、大阪大学蛋白質研究所 の題記書籍で、長い間力強く動き続ける心臓の謎が解明されているのかと購入したんだが、タンパク質については参考になったものの肝心な心臓のことが分からなかった。

 人間の心臓が長きにわたってノンストップで動ける秘密は心臓の細胞入れ替わりが50年で僅か30%という低さによる癌化の抑制、もう一つは、ノルアドレナリンに対するアセチルコリンの抑制力らしい。

 進化の過程で心臓細胞は分裂能を失ったが癌化を防止できた。 ノルアドレナリンは交感神経の情報伝達物質として放出され、車で例えるとアクセル、一方、アセチルコリンは副交感神経から放出される情報伝達物質でブレーキになる。

 ラットの場合はノルアドレナリンばかりが心臓に与えらブレーキの無い暴走状態で、脈拍数は500~600と多い。従って有毒な活性酸素が沢山出るため寿命が短い。

 一方、人間の場合は副交感神経からアセチルコリンが出されると心筋細胞のギャップ結合(後述する)の機能によって大幅増殖され脈拍数を抑えるから活性酸素の発生を抑えるのと心臓を強化するから長生きできるようだ。

 柿沼由彦教授(日本医科大学 )は心臓におけるアセチルコリンの増殖メカニズムを発見した(著書:心臓の力)。

 心臓の活力に関し、心臓の筋肉は他の筋肉と異なるところがいくつかある。一つは心筋細胞間の連絡パイプであるギャップ結合。ギャップ結合にイオンを通すことで心臓の全体の筋肉細胞が繋がっており、電気信号が一瞬にして全体に伝わり強い連動した動きになる。

 心臓を動かすための電気信号を発生させるペースメーカーは、右心房の上部にある洞房結節なんだ。

 次に、普通の筋肉は強く動かし続けると乳酸が出て筋肉痛になり最後は動かなくなるが、心臓の場合はこの疲労物質である乳酸を消費するところから筋肉痛を起こさず効率の良い運動が継続できる。

 心臓は凄い。心臓が原因(例:心筋梗塞)で亡くなる場合が多いと考えられがちだが、実は強い心臓が他臓器の原因でやられることになっていると考える。またの機会に。