9回表、新庄は2-0でリードしていた。僕が見たのは、横浜の走者が1,3塁でノーアウト、新庄は秋山が投げていた。負ける場面だったが、秋山が一人目を三振に取り、二人目がフライを上げて2アウト。逃げ切れるかもしれないと思えた。
ただ気になっていたのは、球速は130キロぐらいの感じだから、今日もバッティングセンターで160キロの球を打つ僕からすると、何であの素直な球を横浜が打てないのかという疑問だった。
解説者によると秋山は度胸の有るピッチャーだったようだが、二人目の打者の時、初球が高かった。ちょっと緊張を感じた。しかし、ストレートをストライクコースに投げて、うまくフライに打ち取った。3人目の緒方にも初球が高かった。
後から考えると、緒方に対する初球の高めが、横浜にチャンスを与えた。本来は最後の打者で追い込まれているが、二人目の打者と同じような高い球で、ピッチャーの秋山が追い込まれてしまった。しかも、2打者めと同じようなストレートである。
打った瞬間は外野がキャッチしてアウト(新庄の勝ち)に思えたが、球は外野フェンスを越えてしまった。緒方からすると、前の打者とほとんど同じパターン、おまけに同じ球種、コース、速度の球なので流石 横浜打線、見事にとらえたわけだ。
キャッチャーが攻めを変えるのがベストだったが(勝ち急いだとも言える)、監督が残り一人でタイムを取っても良かったし、内野がマウンドに近づき声をかけても良かったし、外野が靴の紐を締めなおしても良かった。単調に進んで、相手にリズムを渡した。
相手は強敵横浜だから舐めたらいかんよという教訓だ。ビジネスでも、状況は全く異なるが、同じようなことが起こり得るよと教えて貰った。