OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

おやじの日

2007-05-05 17:07:46 | Weblog

ふうふう、どうにかこうにか、おやじバンドのデビューライブ終了です。

冷や汗、たっぷりとかきました。

もちろん出来は良くなかったですが、けっこうウケたのには恥ずかしいやら、嬉しいやらです。特にラストにやった「バン・バン・バン」は、GSの最高峰=スパイダースのオリジナルですが、演奏していて自分らが楽しかったという、いやはやなんともで、バンドメンバー全員が反省しきりでしたとさ……。

全く、子供の日じゃなくて、おやじの日でしたよ。

ということで、本日は――

Bill Evans Trio Live In Oslo 1966 (Impro-Jazz)

最近、意欲的に素晴らしい映像作品を発掘発売してくる Impro-Jazz が、またまたやってくれました♪

タイトルはビル・エバンス・トリオが1966年のライブDVDということになっていますが、この部分は、他の国々でも出ていますし、これまでもブートビデオで接することが出来た演奏です。

ところが嬉しいことに、このブツにはボーナスマテリアルとして、恐るべきマニア泣かせの映像が入っていました♪

で、それに触れる前に、まずは前半から――

Live In Oslo, Norway, 1966年10月28日

 当時の欧州巡業から、ノルウェーはオスロでの公演をモノクロ映像に収めています。
 メンバーはビル・エバンス(p)、エディ・ゴメス(b) に加えて、デンマークを中心に活躍している駆け出し時代のアレックス・リール(ds) が、神妙にトリオの一角を務めています。そして演目は以下――

01 Very Early
02 Stella By Starlight
03 If You Could See Me Now
04 Autumn Leaves
05 Time Remembered
06 Nardis
07 Five

 お馴染みの演目ばかりですから、いちいち書くまでもなく、絶好調のエバンス節が存分に楽しめます。映像で観ると、ちょっと斜に構え、うつむき加減にピアノに向かうビル・エバンスが、写真で見たとおりのカッコ良さ♪ というか、あきらかに自分に自信があってのジコチュウモードでしょうか。
 またエディ・ゴメスも、この頃はまだまだ新鮮味があったというか、トリオ全体を震わせる様な緊張感を発散させています。映像ではベースの弦を弾く指先と手の動きが、グ~ンとアップにされる場面もあり、意外と繊細な音使いに驚嘆!
 それとアレックス・リールはブラシに撤していますが、臨時雇いとはいえ、当時の最高峰トリオに入っただけの実力を完全に披露しています。けっこう強いビート感は、この頃からの特徴だったんですねぇ。惜しむらくはスティックでの見せ場が無いことでしょうか……。
 まあ、全体に安心してビル・エバンスの世界に浸りきることが出来ます。

★ニュージャージーのローカルテレビ放送、1971年9月

 これが愕きのオマケです。アメリカのローカルテレビ局が制作したスタジオライブ番組で、全国放送ではなかったようですから、これまで公式に発表されなかった映像・演奏だと思いますが、実は局地的にブートビデオが流通していたようです。しかし、その品質は最低で、特に音が歪んで割れっ放しだったいう極悪なブツでした。
 ところが今回はリマスターで、どうにかイケるところまで来ています。
 メンバーはビル・エバンス(p)、エディ・ゴメス(b)、マーティ・モレル(ds) という、1970年代前半のレギュラートリオで、演目は以下のとおりです――

08 Waltz For Debby
09 How My Heart Sings
10 Gloria's Step
11 Interview
12 Time Rememberes
13 My Romance

 こちらはカラー映像で、まず驚かされるのが、トリオのメンバー全員が長髪&ヒゲという、まさに当時ならではの風貌になっていることです。もちろん服装もラフ! ちなみに前半=1966年ではスーツビシッとキメて、ヘアスタイルもきちんと整髪していましたからねぇ~。
 肝心の演奏は、まずお目当ての「Waltz For Debby」は番組のテーマ的な短いものですし、ラストの「My Romance」は番組終了に合わせてフェードアウトしていますが、その他は気合満点♪
 トリオとしては、マーティ・モレルが参加して1年たっていない時期なので、パワフルな中にもバランスの悪いところもありますが、逆にそこが新鮮というか、如何にもジャズの面白みがあります。
 特に「Gloria's Step」が良いですねぇ~♪ あと「How My Heart Sings」の手馴れた感じとか♪
 それと中盤に5分ほどのインタビューが入っていて、ロックに対する考え方とかグラミー賞の件とか、ビル・エバンスは冷静を装いながら、けっこう熱い思いを吐露しています。字幕はありませんが、難しい英語ではないので、解りますよ。

ということで、ビル・エバンスとしては、それなりの出来とはいえ、やはり全盛期の映像は貴重ですから自然に楽しんでしまいます。ちなみにここで「全盛期」と書きましたが、このトリオは何時だって全盛期でした! あとはスコット・ラファロが居た時代の映像でも出てきたら、文句なしに発狂でしょうねっ!

そして、これからこの映像作品をゲットされる皆様には、後半のボーナス映像を含んだ、このブツをオススメ致します。もちろん「リージョンオール」になっていますよっ♪