Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

誰の業績か ?

2016-06-26 08:19:22 | 科学
文科系のやや固い本
徳丸吉彦「ミュージックスとの付き合い方 : 民俗音楽学の拡がり」放送大学業書 左右社(2016/4)
を読んでいる.この本の内容についてはいずれ,ということにして,理科系の本と違うのは,(a) 誰が (b) どういう理論を立てたかを書くとき,(a)にも(b)と同じくらいの比重をもたせていることだ.後に続く理論でも,(a)の継続性すなわち人脈が重視されたりする.
理科系の本では,(a)に重点はない.理論そのものが重要であって,その裏には例えば,もしガリレイが地動説を言い出さなかったとしても,早晩誰かがそれを言い出したであろうという考え方があると思う.

教養課程の統計学の試験で,フィッシャーとかガウスとかの人命が挙げられ,彼らの業績を述べよという問題がでた.このとき生意気にも,業績と,それを誰がやったということとは独立であるという意味のことを書いて「可」を食らってしまった.
この林周二先生の専門は経済学・経営学だった.

自分が,誰の理論かは問題でないと思うのは,高校時代に数学の先生が何かの折にそのように言われたことも影響しているようだ.しかし「誰が」という固有名詞は別としても,どういう思考過程の結果どういう理論が導かれたかは理科そのものではある.



物理の世界で固有名詞と業績が対応するのはアインシュタインで終わったようだ.その後のノーベル賞受賞者たちの名はいずれ歴史に埋もれてしまうだろう.
何も写真がないのは寂しいので映画のポスターを.日本公開のさいのタイトルは「マリリンとアインシュタイン」だった.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg