Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

刀と傘 - 明治京洛推理帖

2018-12-15 10:35:03 | 新音律
伊吹 亜門,東京創元社 ミステリ・フロンティア(2018/11).
図書館で借用.☆☆☆

Amazon にアップされた内容(「BOOK」データベースより)*****
維新に揺れる明治の京。奇怪な謎に挑むのは、尾張出身の若き武士と初代司法卿江藤新平。死刑執行当日、なぜ囚人は毒殺されたのか? 第12回ミステリーズ ! 新人賞受賞作「監獄舎の殺人」に連なる時代本格推理、堂々登場。*****

著者は同志社大学ミステリ研究会出身だそうだ.

月刊誌「ミステリーズ」に掲載された「監獄舎の殺人」を含む5編の連作.個人的には陰鬱なトーンが苦手だが,小説としてもミステリとしても上手くできている.捕物帳と本格との両立は困難とされているが,善戦している.
まったく不在かと思った女性が「桜」では冒頭に登場.これは倒叙ものだった.
ほかにも密室など,さまざまに楽しませてくれるが,最後の「そして,佐賀の乱」はよく分からなかった,

仕込み杖ならぬ「仕込み傘」が登場するのがタイトルの由来.
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