船上での調査研究のデモも見せていただいた.
この日の気温は35度,海面の海水の温度は30度,35m下の海底の水温は20度というところだった.
写真 a は海底の泥を採集する装置.円筒に見える部分がシャベルのように機能する.b の盥の中が海底泥.プランクトンの死骸の集積だそうですべすべしている.化粧のパックにも使える? 篩に移し海水で濾過して,出てきたのが d.ヒトデ,ウニの仲間などがいる.d のガラス鉢を横から見たのが c で,ゴカイ,エビ,シャコ,目が退化した魚など.
e はプンクトン採集用のネットを泳がせたのち,中身の液体を瓶に移しているところ.もやもやとした液体が見えるだけと思ったが,f はクラゲだそうだ.クラゲ教授のおっしゃるには「太古の海はクラゲの天下だったが,その後魚類が増え,クラゲは不遇な環境に追いやられた.しかし最近は人類が魚類を乱獲した結果,クラゲが勢いを盛り返しつつある」.
この船には,推進装置の冷却水からクラゲを粉砕し除去する装置 g が装備されている.研究のためにクラゲの群れの中に船が突っ込むこともあるが,先代の練習船にはクラゲ除去装置がなく,乗組員にとっては地獄だったそうだ.