慰安婦からの連想.ただし,ここでは当事者は在日米軍兵士と日本人女性.
占領下の日本,基地周辺に内務省により占領軍兵士向け特殊慰安施設 (兵士向けの売春婦がいる慰安所) の設置が指令され,警視庁により特殊慰安施設協会(RAA)の設立と運営が許可された.この他,建前上の恋愛や,パンパンと呼ばれた街娼による売春もあった.兵士たちの帰国後,残された女性には,混血児(GIベイビー)を抱えたものが多かった.
この歌のテーマは,帰国した兵士の身勝手な心情.(バナナ・ボートの) ハリー・ベラフォンテが歌っていて,その歌詞の一節
My butterfly heart has brought you pain
からは,あちらは確信犯だったことがうかがえる.
下の動画の 1953 年の江利チエミ版 GOMENASI (綴りに注目!)はさすがに日本では発売されなかったが (1981 年発売の Nice to Meet You に収録された),あちらではそこそこ売れたらしい.アメリカでこの曲を吹き込んだ彼女は当時16歳.何も分からず言われた通りにしたのだろう.
ドーラシソという出だしは今でも覚えている.
小学校で「そんな歌を歌ってはいけない」と怒られた覚えがある.トニー谷のまねをして父兄の顰蹙を買ったりする軽い先生だったが,彼なりの思いはあったのだと思う.