路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説】:②新聞週間 紙面で被災者に寄り添いたい

2018-10-15 06:05:20 | 【新聞社・報道・テレビ・ラジオ・NHKの功罪・マスコミ・雑誌・著作権】

【社説】:②新聞週間 紙面で被災者に寄り添いたい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:②新聞週間 紙面で被災者に寄り添いたい

 大きな自然災害が相次ぐ中、正確かつ迅速に、被災者に役立つ情報を伝える。新聞報道の重要性を改めて認識したい。

 新聞週間が始まった。今年度の代表標語には、「真実と 人に寄り添う 記事がある」が選ばれた。新聞に寄せられる期待の大きさを実感する。

 6月の大阪北部地震、7月の西日本豪雨、9月の台風被害や北海道地震――。読売新聞は現地に多くの記者を派遣し、被害の実態や被災者の声を伝えてきた。被災者向けの情報を集めた「くらしの掲示板」も定着している。

 災害報道では、新聞だけでなく、テレビやインターネットなど様々な媒体が、それぞれの長所を生かした情報を発信している。

 西日本豪雨では、避難勧告・指示や大雨特別警報などが避難行動に必ずしも結びつかず、多くの高齢者らが自宅で亡くなった。

 なぜ逃げなかったのか。読売新聞は検証記事で、「情報を伝えることと、本当に伝わることの間に隔たりがある」と指摘した。自治体の防災計画の不備も明らかにした。再発防止に資する報道でなくてはならないとの考えからだ。

 大災害であっても、時間の経過と共に世間の関心は薄れる。折に触れて被災地の現状を伝え、早期の復興を後押ししたい。

 災害時の不明者の実名公表について、近年、自治体の対応が分かれているのは気がかりだ。

 緊急時には、個人情報の保護よりも、不明者捜索の公益性を優先すべきだ。自治体は、実名での公表をためらうべきではない。実名を報じるかどうかは、報道機関が自らの責任で判断することだ。

 フェイク(偽)情報が拡散しやすい、ネット時代ならではの課題も浮かび上がった。

 北海道地震では、SNS上で「数時間後に再び大きな地震が起きる」といったデマが拡散した。北海道新聞は自社のツイッターを活用し、取材に基づいてデマを否定する情報を発信した。

 読売新聞の最新の世論調査では、信頼するメディアとして、新聞を挙げた人が最も多かった。インターネット上に偽の情報が流れている、と感じる人は8割近くに上った。30歳代までの若い世代では9割以上を占めている。

 正確で質の高い情報が、より求められていると言えよう。

 来年4月30日で、平成の時代が終わりを迎える。時代の変化を的確に捉え、読者が必要とする記事を発信する。新聞に課せられた役割を果たしていきたい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年10月15日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【北朝鮮】:正恩氏、核リスト申告を拒否「まず信頼関係」

2018-10-15 06:05:10 | 【北朝鮮・朝鮮半島・拉致問題・独裁・朝鮮総連・朝鮮学校】

【北朝鮮】:正恩氏、核リスト申告を拒否「まず信頼関係」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【北朝鮮】:正恩氏、核リスト申告を拒否「まず信頼関係」

 ■特集北朝鮮

 【ソウル=豊浦潤一】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が、平壌(ピョンヤン)で7日にポンペオ米国務長官と会談した際、核リストの申告を拒否し、朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言と経済制裁の解除を求めていたことがわかった。日米韓協議筋が本紙に明らかにした。

  • 金正恩朝鮮労働党委員長(ロイター)
    金正恩朝鮮労働党委員長(ロイター)

 米朝は、双方の主要な要求事項をめぐって立場の違いを残している。2回目の米朝首脳会談の成否は、今後行われる実務者協議の進展にかかっていると言えそうだ。

 会談で正恩氏は、「核リストの一部だけでも提出してほしい」と求めたポンペオ氏に対し、「信頼関係が構築されていない状態でリストを提出しても、米国が信用できないと言うだろう。再申告を求めかねない。そうなれば争いになる」として拒否した。

 正恩氏は、「非核化措置を取るには、米朝間の信頼構築がまず必要だ」とした上で、「終戦宣言を通じて米朝間の信頼が構築されれば、非核化は米国が心配しなくてもいいほどスピードを出すだろう」と語った。

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 国際 【アジア・朝鮮半島・北朝鮮、トランプ政権】  2018年10月15日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

 

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【社説】:新聞週間 ファクトチェックは使命

2018-10-15 06:01:55 | 【新聞社・報道・テレビ・ラジオ・NHKの功罪・マスコミ・雑誌・著作権】

【社説】:新聞週間 ファクトチェックは使命

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:新聞週間 ファクトチェックは使命

 きょうから新聞週間が始まった。71回目の今年は「真実と 人に寄り添う 記事がある」が代表標語だ。

 ネットを中心にフェイク(偽)ニュースがあふれる中、事実に裏打ちされた報道を続けてきた新聞社として、自らの役割と責務を改めてかみしめ、真実を追求する姿勢を持ち続けたい。
 琉球新報は今回の県知事選から「ファクトチェック(事実検証)」報道を始めた。これまで放置されがちだったネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証し、その都度、記事を掲載した。
 最近の選挙では、明らかに誤った情報や真偽の不確かな情報が、あたかも事実であるかのように会員制交流サイト(SNS)などで拡散していた。投票行動に影響を及ぼす恐れも危惧されていた。
 中には現職の国会議員や元首長など公職経験者が、事実確認もせず、無責任に真偽不明の情報を流布させる事例もあった。公職選挙法では虚偽情報を流せば処罰対象となる。
 本紙は知事選で4本のファクトチェック記事を掲載したが、選挙運動の正常化に一定の貢献はできたと自負する。
 だが、SNSの拡散力は強い。偽ニュースに対しては、取材力と信頼度のある新聞などの既存メディアが正面から取り組んでいかないといけない時代だ。本紙の使命と覚悟も重いと認識している。
 新聞には、権力を監視する重大な責務がある。強大な権力をかさに着て国家が弱者や国民の権利を踏みにじることがないか、目を光らせるのも、民主主義のとりでとしての不可欠な役割だ。
 その権力の横暴と言えるのが辺野古新基地問題である。
 知事選では、安倍政権が強力に推した候補に、新基地反対を訴えた玉城デニー氏が大差で勝利した。新基地を拒む民意が示されたのは、もう何度目か。政府が新基地強行に拘泥するのは民主主義の否定であり、到底許されない。
 ここでも偽ニュースが流された。菅義偉官房長官は普天間飛行場の辺野古移設と在沖米海兵隊のグアム移転がリンクしていると発言した。2012年の日米安全保障協議委員会(2プラス2)では、両者を切り離すことで合意しているにもかかわらず、である。
 フェイクニュースの「元祖」と言えば、トランプ米大統領だ。自身に批判的な報道を「フェイクニュース」とうそぶき、メディアを攻撃している。
 これに対し、新聞社など450近い全米の報道機関が8月、社説で一斉に異議を唱え、報道の自由の必要性を訴えた。フェイクは許さないという報道人の矜持(きょうじ)が感じられる。対岸の火事ではない。
 本紙は今後も、読者の知る権利に応えるために、真実に迫る報道に精力的に取り組みたい。併せて、新聞週間テーマの「人に寄り添う記事」のように、人々の喜怒哀楽を伝え、地域とともに歩む紙面作りを心掛けていきたい。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム  【社説】  2018年10月15日 06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:新聞週間、変えたい思い

2018-10-15 06:01:50 | 【新聞社・報道・テレビ・ラジオ・NHKの功罪・マスコミ・雑誌・著作権】

【金口木舌】:新聞週間、変えたい思い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:新聞週間、変えたい思い

 「盗みにおびえ眠れず」「スラムは水不足、市営企業に援助求める」。見出しが躍るのはインドの首都ニューデリーの月刊新聞バラクナマ。記者たちはスラム街で暮らすストリート・チルドレンだ ▼題字の意味は「子どもたちの声」。非営利団体の考案で2003年に刊行し、ヒンディー語版と英語版がある。最新はことし5―6月号。読み書きができない子は情報提供役に徹し、収益は教科書やノートに充てる
 ▼子どもが薬物の運び屋をしたり、警官の指示で鉄道事故の遺体を片付けたりする。スラム街の実態を報道すると大手メディアも追い掛けた。「政府も社会も私たちを直視しない」。そう問い掛ける子どもたちは自ら伝えることで世界が変わると信じている
 ▼本紙は今年1―8月、連載「彷徨(さまよ)う 少年少女のリアル」を掲載し、生活困窮や虐待などに直面する県内の子どもたちの声を伝えた。「大人に話しても何も変わらない」。憤りはバラクナマと共通する
 ▼きょうから新聞週間が始まった。代表標語は「真実と 人に寄り添う 記事がある」。投稿者の女性は願う。「インターネットにはない、ファクトを追求し人間の心を伝える記事を読みたい」
 ▼子どもの目には、この世界と大人はどう映るのだろう。せめて「変わらない」との思いだけでも変えたい。一つの記事が社会を動かしたことも私たちは知っている。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2018年10月15日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:那覇市長選告示 候補は活発な論戦展開を

2018-10-15 06:01:45 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【社説】:那覇市長選告示 候補は活発な論戦展開を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:那覇市長選告示 候補は活発な論戦展開を

 那覇市長選が14日告示される。21日の投開票に向け、本格的な選挙戦の火ぶたが切って落とされる。県都のかじ取りを選ぶ重要な選挙だ。候補者の政策を吟味し、今後の4年間を託せる人に1票を投じたい。

 那覇市長選は立候補を表明している現職の城間幹子氏(67)と前県議の翁長政俊氏(69)の一騎打ちとなる見通しだ。
 城間氏は認可保育園の拡大や給付型奨学金の創設、子どもの貧困対策など1期4年の実績を強調している。その上で2期目では現市民会館敷地への真和志支所複合施設建設に取り組む考えを示す。
 翁長氏は現市政の下で無料の妊婦歯科検診や2歳児歯科検診、がん検診などが廃止されたことを指摘する。那覇空港と那覇港周辺の産業拠点の開発構想を示し、那覇軍港の早期返還を求める考えだ。
 両氏は待機児童解消に向けた取り組みや子ども医療費助成の拡充では一致している。ただし個別の主張では違いが見られる。
 医療費無料化の対象年齢について、城間氏は「中学3年生まで」とし、翁長氏は「高校3年生まで」としている。教育施策でも城間氏は「全学年に電子黒板設置、学力向上を図る」と訴え、翁長氏は「教育無料クーポン導入、少人数学級推進」を掲げる。両氏とも財政の裏付けを有権者に説明する必要がある。
 生活困窮世帯への子どもたちへの支援について、城間氏は「無料塾、子ども食堂、給付型奨学金、基金増加」を示し、翁長氏は「子どもの居場所への支援と学習支援を拡充する」を示す。貧困の連鎖を断つ施策を進めたい。
 那覇市は深刻な交通渋滞に見舞われている。2012年度の調査では、那覇市内の朝夕混雑時間帯の走行速度が全国ワーストだった。
 城間氏は「公共交通の利用を促進し、LRT等の導入を検討」を挙げ、翁長氏は「モノレールの拡充や無料コミュニティーバス導入」を挙げる。渋滞を引き起こす自家用車の利用をどう抑制するかも示してほしい。
 経済振興でも両氏はそれぞれの施策を打ち出す。城間氏は「観光振興、中小企業支援、中心市街地活性化」を掲げ、翁長氏は「那覇空港・那覇港エリアを産業・物流拠点に」と位置付けた。市街地活性化と新たな産業を呼び込む具体策が知りたい。
 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設については城間氏が「県経済自立の阻害要因でしかない新たな米軍基地の建設に反対する」との立場で、翁長氏は「(県と国とで予想される)裁判闘争の行方をしっかりと注視していく」との立場だ。
 那覇市は県都であり、沖縄全体の課題を包含している。市民一人一人が自信を持って投票権を行使できるよう、両氏は健全で活発な論戦を展開してほしい。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム  【社説】  2018年10月14日 06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【金口木舌】:紙の利点

2018-10-15 06:01:40 | 【学術・哲学・文化・文芸・芸術・芸能・小説・暮らしに根差した民芸】

【金口木舌】:紙の利点

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:紙の利点

 東京駅から茨城・水戸駅まで約2時間の高速バス。乗車すると好きな漫画が1冊もらえるキャンペーンが月末まで行われている。大量の漫画をバスに載せているのではなく、電子書籍だ

 ▼本や音楽の配信業務などを行うエムティーアイと茨城交通が提携して行っている。乗車中の約2時間で1冊読める。いい時間つぶしになる。目の付け所はいいかもしれない
 ▼読書は専ら「紙の本派」だったが最近、電子書籍にも手を出した。いつでもどこでも本が購入できるのはうれしい。値段も比較的安価で、かさばらないから保管場所にも困らない。他方、紙派からすると、欠点も多く目につく
 ▼読んだ後に記憶に残りにくいと感じてしまうのは痛い。本の重さ、装丁、紙の手触り、匂いなども含めて内容を記憶することもあるだろう。読むのを途中でやめると、紙の本のように視覚に訴えてこないため、読んでいたことを忘れたりする
 ▼「紙の本派」にとどまらず県民にはうれしいニュースだろう。那覇市泉崎の複合施設「カフーナ旭橋」に新県立図書館の開館準備が順調に進んでいる。広さはこれまでの図書館の2倍で、自由に手に取れる本は3倍近い30万冊になる
 ▼開館時間も平日は1時間、土日は3時間拡充される。ずらりと並んだ本を実際に手に取って内容を確かめられるのも紙の本ならでは。12月の開館が楽しみだ。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2018年10月14日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:首相が民意を拒絶 強権国家と変わらない

2018-10-15 06:01:35 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【社説】:首相が民意を拒絶 強権国家と変わらない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:首相が民意を拒絶 強権国家と変わらない

 玉城デニー知事が就任後初めて安倍晋三首相と会談した。知事は、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対を表明し、話し合いの場を設定するよう求めた。これに対し首相は「政府の立場は変わらない」と述べ、沖縄側の要求をはねつけた。失望を禁じ得ない。

 過去最多得票で当選した玉城知事の後ろに控えているのは沖縄の圧倒的な民意だ。これほど強い反対の意志が示されたにもかかわらず、なおも新基地建設を強行するなら、強権国家と変わらない。
 この間、沖縄が問い掛けてきたのは、日本の民主主義が本物かどうかという1点に尽きる。「県外移設」の公約を覆した元知事の埋め立て承認を盾に、ごり押しすることが民主国家としてふさわしい振る舞いなのか。良心に照らしてよく考えてほしい。
 安倍首相は、米軍基地の多くが沖縄に集中する現状について「到底、是認できるものではない」と述べた上で「県民の気持ちに寄り添いながら、基地負担軽減に向け一つ一つ着実に結果を出していく」と強調した。
 過重な基地負担を「是認できない」と受け止め、「県民の気持ちに寄り添う」と言いながら、沖縄だけに基地を押し付ける。言っていることとやっていることが180度違っている。
 おためごかしの言辞を弄(ろう)する首相の態度は一方の手で握手しながら、もう一方の手で殴打するようなものだ。
 菅義偉官房長官からは脅しとも取れるような発言があった。普天間飛行場の辺野古移設が遅れれば、海兵隊員9千人のグアムなどへの移転にも影響が生じるとの認識を示したのである。
 グアム移転については、民主党政権だった2012年に日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、普天間飛行場移設の進展から切り離すことが合意された。
 移設の進み具合にかかわらず、海兵隊の移転を実行することは国家間の約束だ。安倍政権下の13年、岸田文雄外相、小野寺五典防衛相が米国の国務、国防両長官とともにグアム移転協定を改正する議定書に署名している。
 官房長官の発言は、日米合意が金科玉条ではないと宣言したに等しい。普天間飛行場の辺野古移設についても、その気になれば軌道修正できるわけだ。
 沖縄は普天間飛行場の4倍以上の面積を持つ極東最大の米空軍基地・嘉手納基地をはじめ多くの基地を抱えている。あたかも普天間飛行場が撤去されれば沖縄から米軍基地がなくなるかのような、誤った言説を弄する人がいる。
 沖縄から見れば、普天間の返還は、ごくささやかな要求にすぎない。
 沖縄も日本の一県である以上は、民意が尊重されてしかるべきだ。問答無用の対立からは、不信と憎悪しか生まれない。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム  【社説】  2018年10月13日 06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:新聞週間 ファクトチェックは使命

2018-10-15 06:01:30 | 【報道=事実に裏打ちされた報道、ファクトチェック(事実検証)・フェイク(偽...

【社説】:新聞週間 ファクトチェックは使命

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:新聞週間 ファクトチェックは使命

 きょうから新聞週間が始まった。71回目の今年は「真実と 人に寄り添う 記事がある」が代表標語だ。

 ネットを中心にフェイク(偽)ニュースがあふれる中、事実に裏打ちされた報道を続けてきた新聞社として、自らの役割と責務を改めてかみしめ、真実を追求する姿勢を持ち続けたい。
 琉球新報は今回の県知事選から「ファクトチェック(事実検証)」報道を始めた。これまで放置されがちだったネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証し、その都度、記事を掲載した。
 最近の選挙では、明らかに誤った情報や真偽の不確かな情報が、あたかも事実であるかのように会員制交流サイト(SNS)などで拡散していた。投票行動に影響を及ぼす恐れも危惧されていた。
 中には現職の国会議員や元首長など公職経験者が、事実確認もせず、無責任に真偽不明の情報を流布させる事例もあった。公職選挙法では虚偽情報を流せば処罰対象となる。
 本紙は知事選で4本のファクトチェック記事を掲載したが、選挙運動の正常化に一定の貢献はできたと自負する。
 だが、SNSの拡散力は強い。偽ニュースに対しては、取材力と信頼度のある新聞などの既存メディアが正面から取り組んでいかないといけない時代だ。本紙の使命と覚悟も重いと認識している。
 新聞には、権力を監視する重大な責務がある。強大な権力をかさに着て国家が弱者や国民の権利を踏みにじることがないか、目を光らせるのも、民主主義のとりでとしての不可欠な役割だ。
 その権力の横暴と言えるのが辺野古新基地問題である。
 知事選では、安倍政権が強力に推した候補に、新基地反対を訴えた玉城デニー氏が大差で勝利した。新基地を拒む民意が示されたのは、もう何度目か。政府が新基地強行に拘泥するのは民主主義の否定であり、到底許されない。
 ここでも偽ニュースが流された。菅義偉官房長官は普天間飛行場の辺野古移設と在沖米海兵隊のグアム移転がリンクしていると発言した。2012年の日米安全保障協議委員会(2プラス2)では、両者を切り離すことで合意しているにもかかわらず、である。
 フェイクニュースの「元祖」と言えば、トランプ米大統領だ。自身に批判的な報道を「フェイクニュース」とうそぶき、メディアを攻撃している。
 これに対し、新聞社など450近い全米の報道機関が8月、社説で一斉に異議を唱え、報道の自由の必要性を訴えた。フェイクは許さないという報道人の矜持(きょうじ)が感じられる。対岸の火事ではない。
 本紙は今後も、読者の知る権利に応えるために、真実に迫る報道に精力的に取り組みたい。併せて、新聞週間テーマの「人に寄り添う記事」のように、人々の喜怒哀楽を伝え、地域とともに歩む紙面作りを心掛けていきたい。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年10月15日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:テイラー・スウィフトさんの政治的発言

2018-10-15 06:01:30 | 【LGBTQ+=ジェンダー・アイデンティティ、レズ、ゲイ、バイセクシャル、

【金口木舌】:テイラー・スウィフトさんの政治的発言

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:テイラー・スウィフトさんの政治的発言

 よほど腹に据えかねたのだろう。米人気歌手テイラー・スウィフトさんが11月の中間選挙で野党民主党の候補に投票するとインスタグラムで表明した

 ▼「この国で生きる人たち全てが享受する人権を守るため」。スウィフトさんは理由を説明する。ニュースサイト、ハフィントンポストは「これまで『政治に無関心なポップスター』として悪名高かった」とスウィフトさんを評していた
 ▼日本では芸能人が政治的な発言をすることは珍しい。政治的発言をすると「偏向している」「炎上商法」などと批判や中傷にさらされるからだ。米国は、そんな日本の芸能界とは趣を異にする
 ▼スウィフトさんが特に問題視したのは「差別」。性的少数者「LGBT」への差別について「間違っている」と断言し、ゲイカップルに結婚する権利がないとの考えを示す共和党候補を批判した
 ▼LGBTに対する差別は国を問わず存在するが、とりわけ問題なのは政権与党側に「生産性がない」と発言するなど、差別を是とする政治家が存在することだ。権力者が少数派を差別すれば、少数派を排除する空気が社会に醸成されかねない
 ▼県内では那覇市が2015年に、浦添市が17年に性の多様性を尊重するレインボー宣言を発表した。民主国家の理想は「全ての人がすみよいまち」。中傷やデマではなく、自由に理想を語れる社会にこそ健全さを感じる。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2018年10月13日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:きょう知事首相会談 「辺野古唯一」捨て対話を

2018-10-15 06:01:25 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【社説】:きょう知事首相会談 「辺野古唯一」捨て対話を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:きょう知事首相会談 「辺野古唯一」捨て対話を

 上京中の玉城デニー知事がきょう、安倍晋三首相、菅義偉官房長官と就任後、初めて会談する。安倍政権が、知事就任9日目に会談に応じるのは、翁長雄志前知事への対応に比べると随分早い。

 米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古の新基地建設について、玉城知事は翁長前知事の遺志を継ぎ、明確に建設阻止を訴えて初当選した。
 39万6632票という過去最多得票によって示された圧倒的な民意を前に、安倍政権としても沖縄県への丁寧な対応をアピールする狙いがあるのだろう。
 対話に応じたポーズを示すだけのアリバイ的な会談であってはならない。安倍政権として「辺野古が唯一の解決策」という硬直した思考を捨て去り、沖縄県の求めに応じて新たな道を探ることが大切だ。
 2014年12月に翁長前知事が就任した後、安倍首相、菅官房長官は知事と会おうとしなかった。就任あいさつで上京した際も「名刺だけでも渡したい」とした翁長前知事に取り合わなかった。結局、安倍首相が官邸で翁長前知事と初めて面談したのは約4カ月後の15年4月だった。
 官邸で握手を交わした後、安倍首相は沖縄の振興策から話を切り出し、「辺野古移転が唯一の解決策」と通り一遍の話に終始した。振興策の話題を受け流した翁長知事が「選挙で辺野古新基地反対という圧倒的な民意が示された」と強調すると、安倍首相の表情が一転、こわばった。
 16年には辺野古の代執行訴訟で和解が成立し、国と県との話し合いが求められた。しかし、協議は数カ月で決裂した。その後、6月23日の沖縄全戦没者追悼式典で顔を合わせはしても、首相と知事の本格的な対話はないままだった。
 国はその後、自然環境保護などを懸念する沖縄県の訴えを無視し、協議に応じなかった。問答無用の形で新基地建設を強硬に進めている。今年8月には辺野古海域に一部の護岸を完成させた。
 共同通信社が県知事選直後の今月2、3両日に実施した全国緊急電話世論調査によると、普天間飛行場の辺野古への移設を進める政府方針について「支持しない」は54・9%で、「支持する」34・8%を上回った。県知事選で示された沖縄県民の意志を踏まえた結果だ。
 国と県が法的手段を通じてではなく、話し合いで解決策を探るのが、あるべき姿だ。安倍政権が対話のテーブルに戻るのは当然である。
 会談で玉城知事は辺野古新基地建設阻止など自身の考えを説明し、沖縄の負担軽減などへの協力を求める構えだ。まずは民意を背景にした玉城知事の訴えを聞き、新たな策を考えるのが真の対話だ。
 ここまで明確に示された沖縄の声に耳を傾けず、国家権力で押し切るなら、もはや民主主義国家とは言えない。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム  【社説】  2018年10月12日 06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:新聞週間、変えたい思い

2018-10-15 06:01:20 | 【報道=事実に裏打ちされた報道、ファクトチェック(事実検証)・フェイク(偽...

【金口木舌】:新聞週間、変えたい思い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:新聞週間、変えたい思い

 「盗みにおびえ眠れず」「スラムは水不足、市営企業に援助求める」。見出しが躍るのはインドの首都ニューデリーの月刊新聞バラクナマ。記者たちはスラム街で暮らすストリート・チルドレンだ ▼題字の意味は「子どもたちの声」。非営利団体の考案で2003年に刊行し、ヒンディー語版と英語版がある。最新はことし5―6月号。読み書きができない子は情報提供役に徹し、収益は教科書やノートに充てる
 ▼子どもが薬物の運び屋をしたり、警官の指示で鉄道事故の遺体を片付けたりする。スラム街の実態を報道すると大手メディアも追い掛けた。「政府も社会も私たちを直視しない」。そう問い掛ける子どもたちは自ら伝えることで世界が変わると信じている
 ▼本紙は今年1―8月、連載「彷徨(さまよ)う 少年少女のリアル」を掲載し、生活困窮や虐待などに直面する県内の子どもたちの声を伝えた。「大人に話しても何も変わらない」。憤りはバラクナマと共通する
 ▼きょうから新聞週間が始まった。代表標語は「真実と 人に寄り添う 記事がある」。投稿者の女性は願う。「インターネットにはない、ファクトを追求し人間の心を伝える記事を読みたい」
 ▼子どもの目には、この世界と大人はどう映るのだろう。せめて「変わらない」との思いだけでも変えたい。一つの記事が社会を動かしたことも私たちは知っている。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2018年10月15日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:魂の合唱

2018-10-15 06:01:20 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【金口木舌】:魂の合唱

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:魂の合唱

 〈「私を覚えている?」/女の子は涙を流しながら、そう言った/あっちへ行け、彼は怒鳴りつけた/「できないよ」と少女は言った/「私を殺したのはあなた」〉。米兵による犯罪の被害者として、性暴力の根絶を訴えるキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんが書いた詩の一節だ

 ▼登場するのは夫に暴力を振るわれる妻。被害を隠して暮らしているが、同じような性暴力の被害者である少女が夫の罪を告発する。すると大勢の被害者が家に押し掛け「あなたは悪くない」と妻を励ます
 ▼今年のノーベル平和賞受賞者を見て、この詩を思い出した。2人は紛争下で性暴力が繰り返される状況を世界に告発し続ける
 ▼沖縄では1955年に少女が乱暴されて殺害された「由美子ちゃん事件」など、軍隊による性暴力が繰り返されてきた。高良沙哉沖縄大准教授は昨年の国際人権法学会で、市民生活と基地が隣り合う沖縄は「平時でも軍事性暴力が発生している」と指摘した
 ▼フィッシャーさんの詩で被害者たちの「あなたは悪くない」という合唱に背中を押された妻は、被害と向き合うことを決意する。この合唱は、声を上げられずにいる被害者、世界中の女性や自己決定権を侵害される少数者に向けられているのだろう
 ▼「魂の殺人」と呼ばれる性暴力を社会から根絶するため、被害者たちの魂の合唱に耳を傾ける。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2018年10月12日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:シエスタのすすめ

2018-10-15 06:01:10 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【金口木舌】:シエスタのすすめ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:シエスタのすすめ

 シエスタ(昼寝)しよう―。社員に昼寝を推奨する動きが大手企業でも広がり、働き方改革の先取りと注目されている。パジャマや布団の貸し出しまで徹底する会社も

 ▼さらに先取りしていたのか、県庁には昼食後のわずかな時間を睡眠に充てる職員が少なくなかった。ある企業はシエスタ導入の意義として、勤務時間よりも仕事の密度や成果を重視するという
 ▼シエスタはスペインやイタリアなどラテン圏での習慣。各国では観光客相手の店も午後になるとしっかり閉店する。「シエスタ」文化の幅の広さを感じる
 ▼イタリアでは米軍機もシエスタを邪魔してはならないそうだ。イタリア側が管理権を持ち、米軍基地にもイタリアの法律が適用される。6月まで本紙で連載した「駐留の実像」で島袋良太記者が詳しく紹介している
 ▼政府は2020年の東京五輪に向けて羽田空港の国際線を増便するため新飛行ルートを計画する。ただこのルート、米軍横田基地の航空管制空域にかかる。ここへ来て米側との調整が難航して運用できない恐れも出てきた
 ▼日本は米国に主権を主張できない国らしい。日米地位協定の見直しを申し入れるだけの能力も勇気もないのか。先の知事選で政府与党が推した候補も地位協定改定を公約に掲げていた。五輪を成功させるために「改革」すべき対象だと思うが、安倍首相どうでしょう。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2018年10月11日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:首相の追悼の辞 空疎で虚飾に満ちている

2018-10-15 06:01:05 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【社説】:首相の追悼の辞 空疎で虚飾に満ちている

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:首相の追悼の辞 空疎で虚飾に満ちている

 菅義偉官房長官が翁長雄志前知事の県民葬に参列し、安倍晋三首相の追悼の辞を代読した。拍手はなく、怒号が飛んだ。空疎で虚飾に満ちていたからだ。

 菅官房長官は4年前、知事に就任した翁長氏との面談を4カ月も拒み続けた。沖縄の民意を一顧だにせず、米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設を名護市辺野古で強行する中心人物だ。
 新基地建設に反対する翁長氏は2015年4月、知事として初めて菅氏と会談した際「官房長官は『粛々』という言葉を何回も使う。埋め立て工事に関し問答無用という姿勢が感じられる。『沖縄の自治は神話だ』と言った最高権力者キャラウェイ高等弁務官の姿と重なる」と苦言を呈している。
 1961年、琉球政府立法院議員だった平良幸市氏(後の知事)は米国施政下の理不尽な状況を踏まえ、沖縄を訪問した国会議員団に対し「何のかんばせ(顔)あって沖縄県民に相まみえんや、というお気持ちから(議員団は)おいでになるまいという声もあった」と不満を示した。
 住民の意思に反して基地を押し付けられている沖縄の立場は今も大して変わらない。高等弁務官が首相や官房長官に代わっただけだ。
 菅氏の参列に「何のかんばせあって」という印象を持った県民も少なくないだろう。今や官房長官は沖縄への圧政を象徴する存在と言っていい。政権の高圧的な姿勢が翁長氏の健康を害する一因になった可能性も否定できない。
 追悼の辞で首相は、沖縄の過重な基地負担について「現状は到底是認できない」とした上で、「政府としてもできることは全て行う。目に見える形で実現するという方針の下、基地負担の軽減に向けて一つ一つ確実に結果を出していく決意だ」と宣言した。
 「政府としてできることを全て行う」と言うのなら、なぜ、県知事選で明確になった新基地建設反対の民意を尊重しないのか。
 追悼の辞では「沖縄県民の気持ちに寄り添いながら、沖縄の振興、発展のために全力を尽くす」とも述べている。
 県は、仲井真弘多元知事による新基地建設予定地の埋め立て承認を8月31日に撤回した。これを受け安倍政権は法的対抗措置を取る構えを見せてきた。
 県民の大多数が反対する新基地を造ることが県民に寄り添うことなのか。読み上げた官房長官自身、矛盾を感じなかったのだろうか。
 首相は「翁長前知事の沖縄にかける思いをしっかり受け止めて沖縄の振興をさらに前に進めることを誓う」と言明している。
 本当に翁長氏の思いを受け止めるのなら、新基地建設を直ちに中止し、県内移設を伴わない普天間飛行場の全面返還を米側と交渉することだ。それが翁長氏の遺志に応える唯一の道である。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム  【社説】  2018年10月10日 06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:翁長さんを送って

2018-10-15 06:01:00 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【金口木舌】:翁長さんを送って

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:翁長さんを送って

 出勤途中、那覇市内の路地で路肩を覆う木の葉や小枝を掃き清めている女性を見掛けた。台風去りし後の、いつもの光景である。2週連続の台風に多くの県民が振り回された

 ▼県出身芥川賞作家の東峰夫さんの小説「島でのさようなら」を思い出す。台風を食らった島人の慌てぶりをコミカルに描く。「はあもお!昨夜のからっ風は、あんしバンバン暴れたるやア!」というせりふに実感がこもる
 ▼東さんによると、台風に襲われた後の沖縄は「晩秋のいろ、たそがれの色」に覆われるという。暴風が運んだ潮風をもろにかぶった緑葉が赤茶けてしまうのを指している。それを「悲しい光景」と書いた東さんに共感する
 ▼今度の台風で、いつも見ていた街路樹や畑に植わっていたバショウが倒れた。それでも島は元気を取り戻すだろう。台風に幾度も襲われた島の歴史と風土、その中で育まれた島人の生きる知恵のたまものだ
 ▼翁長雄志さんを送る日にふさわしい天気と言えばよいだろうか。県民葬はさわやかな晴天に恵まれた。「はいさい」という明るい声とあの笑顔が浮かんでくる。それぞれの場で県民は前知事を悼み、沖縄の将来像を思い描いたであろう
 ▼知事選後、沖縄いじめの雨あられがネット上で広がった。辺野古新基地に絡んだ突風が吹くかもしれぬ。それをしのぐ知恵を島人の歩みに求めたい。きっとあるはずだ。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2018年10月10日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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