【社説①】:株高と倒産増加 いびつな構図是正せよ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:株高と倒産増加 いびつな構図是正せよ
東京株式市場で9日、平均株価が一時、3万7000円の大台を超え、バブル期後の最高値を更新した。円安の追い風が吹く中、大企業の業績が大幅に上向いていることが株価を押し上げた。
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月12日 07:22:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説①】:株高と倒産増加 いびつな構図是正せよ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:株高と倒産増加 いびつな構図是正せよ
東京株式市場で9日、平均株価が一時、3万7000円の大台を超え、バブル期後の最高値を更新した。円安の追い風が吹く中、大企業の業績が大幅に上向いていることが株価を押し上げた。
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月12日 07:22:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説②】:落語協会100年 市井の哀歓語り続けて
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:落語協会100年 市井の哀歓語り続けて
日本最大の落語家の団体「落語協会」(本部・東京都台東区、約390人)が25日、1924年の発会から100年となる。記念の特別興行などを通じ、次の1世紀にも残したいこの演芸への関心がより高まるよう願う。
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月12日 07:22:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【筆洗】:昭和40年代の話だろう。作家の三島由紀夫が深夜、講談社の「…
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:昭和40年代の話だろう。作家の三島由紀夫が深夜、講談社の「…
昭和40年代の話だろう。作家の三島由紀夫が深夜、講談社の「少年マガジン」の編集部にやってきたそうだ。編集部員はさぞ驚いたに違いない。なにかと思えば「マガジン」がほしいという。三島は毎週、欠かさず発売日に買っていたが、この日は映画の撮影のため、買いそびれてしまい、直接、買いにやってきた(『サンデーとマガジン』大野茂)
▼当時ならお目当ては『あしたのジョー』か。今週のジョーと力石はどうなるか。出来のよい連載漫画には読まずにはいられない魅力がある
▼待ち切れないファンの心を悪用した新たな犯罪だろう。「少年ジャンプ」(集英社)を発売日前に手に入れ、画像をインターネット上に公開したとして外国籍の男2人が著作権法違反の疑いで逮捕された
▼こうした不法行為を「早バレ」というそうだ。子ども時代、あの店は1日早く売るとのうわさを耳にして、遠くのたばこ屋さんに走った記憶が当方にもあるが、ネット上で公開されては、出版社も漫画家もたまったものではあるまい
▼「早バレ」の画像には翻訳もあったという。日本漫画の「続き」が国際的にも待ち遠しい存在になっているのだろうが、「早バレ」や勝手にネットに公開する「海賊版サイト」を許せば業界や漫画文化自体が成り立たない
▼違法な「早バレ」を決して閲覧しないことだ。待ち遠しき、「続き」を守るために。
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】 2024年02月12日 07:06:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【岸田首相の一日】: 2月11日(日)
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田首相の一日】: 2月11日(日)
終日、公邸で過ごす。
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・岸田首相の一日】 2024年02月12日 07:23:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説・02.10】:盛山氏と旧統一教会 これでは文科相務まらぬ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・02.10】:盛山氏と旧統一教会 これでは文科相務まらぬ
文部科学相を続けると言うが、重責はとても担えまい。
盛山正仁氏が2021年衆院選の期間中、地元の兵庫県神戸市で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体の会合に呼ばれて参加していた。一部報道で発覚し、自民党の接点に関する調査に追加報告した、ときのう明らかにした。
盛山氏は昨年10月、長期にわたり不当な高額献金を集めたなどとして、宗教法人法に基づき旧統一教会の解散命令を東京地裁に請求した当事者である。近く審理が始まる。
教団を追及する大臣が教団と親密な関係だったとは、開いた口がふさがらない。憲法の定める「宗教の自由」への考慮が必要な審理である。手続きに一点の曇りもあってはならない。主張、立証をするたびに判断への何らかの影響を疑われるような状態で、厳正さが保てるとは思えない。
それ以前に、閣僚としての資質にも疑問符がついた。
衆院予算委員会での答弁は迷走した。関連団体から推薦状を受け取ったかどうかは当初、「はっきりした記憶がない」と主張したが、「うすうす思い出してきた」と認めた。教団が掲げる政策に賛同する推薦確認書への署名はいったん認めながら、「覚えていない」と修正した。一貫性がなく、ごまかしているとの印象が拭えない。選挙支援を受けた疑いは濃厚だ。
これまで盛山氏は、22年の自民党調査や、大臣就任後の会見、国会答弁で、旧統一教会との接点は22年3月の関連団体の集会参加だけとしていた。説明に虚偽があったことになる。「意図的ではない」と釈明したが、兵庫1区で野党候補に敗れ、比例代表で復活当選したほど厳しい戦いだった衆院選である。秘書を含め支援の関わりを覚えていないとは信じ難い。
岸田文雄首相は更迭を重ねて否定した。そもそも昨年9月の内閣改造で、旧統一教会との接点があった盛山氏を文科相に任命したこと自体、事を軽んじていよう。更迭しない理由に、また驚く。過去はともかく、現在は関係を断ったからと言う。国民が納得すると思っているのだろうか。
忘れてはならないのは、自民党と旧統一教会の密接な関係が、国民の政治不信を招いてきた点だ。安倍晋三元首相の銃撃事件を発端に、党所属国会議員180人に接点が確認された。その関係が教団の反社会的な行為に「お墨付き」を与えて被害を助長したと、被害者支援の弁護士らが指摘しているのは重い。
「うみを出す」とした自民党調査がいかに甘かったか。首相は昨年12月、党政調会長だった時に友好団体トップらと党本部で面会していたと報じられた。林芳正官房長官も、21年衆院選の前月に関連団体の関係者と山口県内の事務所で面会していたことが明るみに出た。
推薦確認書に署名した議員は数十人規模とされる。選挙支援と引き換えに、教団が主張に沿う政策を要求してきた事態は深刻だ。政策への影響が「ない」と言われても、到底納得できない。徹底した調査が必要だ。
元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月10日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説・02.10】:文科相と旧統一教会 盛山氏続投、もはやあり得ぬ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・02.10】:文科相と旧統一教会 盛山氏続投、もはやあり得ぬ
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令を請求した文部科学相が、その関連団体から選挙支援を受けていたことが報じられた。教団側との「政策協定」と受け取れる推薦確認書に署名したことも指摘される。
このままでは解散命令請求手続きの公正さにまで疑念が生じかねない。岸田文雄首相は速やかに更迭すべきだ。
盛山正仁文科相が2021年の衆院選で、教団関連団体から支援を受けていたことを朝日新聞が6日に伝えた。推薦状を手に関係者と納まった写真もあり、事実関係を巡り野党の追及が続いている。
衆院予算委員会での盛山氏の答弁は二転三転している。
推薦確認書に署名したかどうかについては7日、「サインしたかもしれない」「軽率にサインしたというのはおっしゃる通り」と述べ、「覚えていない」としていた当初の答弁を修正。ところが、8日になると「覚えていない」と答えを逆戻りさせた。
各種団体からの推薦状は全て破棄していて、推薦団体のリストも作成する余裕がなかったという。
記憶も記録も無い無い尽くしで、どうやって支援者らの声に応えられるのか。議員としての資質さえ疑われても仕方あるまい。
自民党が2022年に行った所属議員と教団の接点に関する「点検」には、同年3月の関連団体会合であいさつしたことだけを報告し、推薦状を受け取ったとされる21年の会合への出席や選挙支援については申告していなかった。
盛山氏は「意図的な虚偽報告ではない」と強調しつつ、きのうになって21年会合への出席を7日に追加報告していたことを明らかにした。
まさに支離滅裂で、自民党の点検のずさんさも改めて浮き彫りになった格好だ。
岸田首相は「過去のいかんにかかわらず、現在は関係を一切有していない」と盛山氏を続投させる考えだが、このまま宗教行政の指揮を委ね続けるのは、あまりにリスクが大きい。
文科省は昨年10月、教団への解散命令を東京地裁に請求し、教団側は争う構えだ。22日には地裁が文科省と教団の双方から意見を聴く「審問」が初めて開かれる。
教団との関わりで疑念を招くようでは、今後の手続きへの信頼が揺らぎかねない。
一方、文科相には教団による高額献金被害者を救済する職責もある。救済原資を保全するため昨年成立した特例法は、財産隠しを防ぐ実効性に課題を残していた。
政府、与党が宗教法人側に配慮したのではないかとの臆測もあっただけに、教団の支援を受けたとされる人物が同法の運用に当たれば、被害に遭った元信者や宗教2世らが反発するのは当然だろう。
盛山氏が任に堪えないのは明らかだ。もはや更迭をためらう理由はないはずだ。
元稿:河北新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月10日 13:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
《社説②・02.10》:盛山氏と教団の関係 文科相にふさわしくない
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②・02.10》:盛山氏と教団の関係 文科相にふさわしくない
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係について説明責任を果たすどころか、不誠実な答弁を繰り返す。宗教行政を所管する文部科学相としてふさわしくないのは明らかだ。
2021年衆院選の際、教団の友好団体から支援を受けたとされる盛山正仁文科相である。
朝日新聞が、推薦状を受け取ったと写真付きで報道したのに続き、団体との「政策協定」にあたる推薦確認書に署名したとの関係者の証言を報じた。
自民党が22年9月に行った教団との接点に関する点検に対して、盛山氏は関連団体の会合で1度あいさつしただけだと回答していた。選挙支援については申告していなかった。
受け入れがたいのは盛山氏の説明だ。7日の衆院予算委員会で「写真を見てうすうす思い出してきた」として、政策協定に「内容をよく読まずサインしたのかもしれない」と一旦は語った。
ところが翌日になると「記憶にない」を連発し、「サインをしたかどうか覚えていない」と説明を一転させた。衆院選で200を超える団体などから受けた推薦書は全て処分し、リストも作っていないため確認できないという。
国会答弁は国民の代表に説明する場である。簡単に翻すとは、重みを分かっていないのではないか。
たとえ記憶や記録がなくても、教団側に聞けば分かる話だ。関係を絶っていることを理由に、自らの疑惑についての確認を拒むのは詭弁(きべん)という他ない。
文科省は東京地裁に旧統一教会の解散命令を請求しており、近く審問が始まる。トップが教団の掲げる政策を推進する文書に署名していたとすれば、公平な審理を進められるか疑念を持たれる。
高額献金などの被害者からは「盛山氏が大臣のままでは教団と戦っていくことはできない」との批判が出ている。
新たな接点が判明した今、本人が説明しないのであれば、岸田文雄首相が更迭すべきだ。放置すれば国民の政治不信が募るばかりである。
今回、自己申告頼みの点検結果のずさんさが露呈した。自民が長年続いた教団との関係を清算するには、徹底した再調査が不可欠だ。
元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月10日 02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説・02.09】:文科相と教団 首相は盛山氏を更迭せよ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・02.09】:文科相と教団 首相は盛山氏を更迭せよ
宗教団体の解散命令を請求した文部科学相が、その関連団体から選挙支援を受けていたことが明るみに出た。その任にふさわしくないのは明らかである。岸田文雄首相は速やかに更迭すべきだ。
盛山正仁文科相が2021年の衆院選で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から支援を受けたと報じられた。推薦状を手に関係者と納まった写真もあり、野党が衆院予算委員会で事実関係をただした。
盛山氏は当初、曖昧な答弁をしていたが「こういうことがあったかなと、うすうす思い出してきた」と認めた。
事実上の「政策協定」といわれる推薦確認書については「よく読むことなくサインしたかもしれない」「正直、覚えていない」と不安定な答弁を続けている。
推薦確認書には憲法改正のほか、LGBTや同性婚合法化への慎重な対応などが書かれていたとみられる。
一般に政治家が団体と政策協定を結ぶと、選挙支援を得る代わりに、団体が目指す政策の実現に努めることが求められる。
教団と関係のあった他の議員と違い、盛山氏は宗教行政を所管する官庁のトップである。教団との関係が取り沙汰されるようでは、解散命令請求手続きの公正さまで疑念を持たれかねない。
折しも東京地裁が教団と文化庁の双方から意見を聴く審問が22日に初めて開かれる予定で、審理が本格化する。
文科相は教団と対峙(たいじ)する一方で、教団による高額献金被害者を救済する職責もある。盛山氏はその任に堪えない。被害に遭った元信者の信用も得られないだろう。
選挙を通じて教団と関係を深めた自民党が活動にお墨付きを与え、被害拡大を招いた反省を踏まえれば、文科相に厳正さが求められることは言うまでもない。
22年7月の安倍晋三元首相の銃撃事件後、自民党が所属議員に行った点検で、盛山氏は教団関連団体の会合であいさつしたことを認めたが、選挙支援を受けたことは申告していなかった。
昨年9月に文科相に就き、10月に教団の解散命令を請求した。今回発覚した教団との関係をずっと隠していたと疑われても仕方あるまい。
更迭を求める野党に対し、首相は「過去の関係にかかわらず、現在は当該団体との関係を一切有していないことを前提として任命している」と拒否した。
首相の任命責任が、またも問われていることを指摘しておきたい。
教団との関係では、新たに林芳正官房長官も関連団体の関係者と面会していたことが判明した。岸田首相と関係者との面会写真も昨年12月に明らかになっている。
自民党の点検の甘さが改めて浮き彫りとなった。こうした事態を繰り返さないように徹底した再調査をすべきだ。
元稿:西日本新聞社 朝刊 主要ニュース オピニオン 【社説】 2024年02月09日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説・02.09】:盛山文科相と教団 説明あまりに不自然だ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・02.09】:盛山文科相と教団 説明あまりに不自然だ
岸田政権に新たな問題が持ち上がっている。宗教行政を所管する盛山正仁文部科学相が、衆院選の際に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から支援を受けていたとの疑惑が浮上した。
一部報道によると、2021年10月の衆院選の公示前に、旧統一教会の関連団体の会合に盛山氏が出席し、推薦状を受け取った。団体の関係者は、盛山氏の選挙運動を手伝ったとも述べているという。
教団による高額献金被害が相次いだことなどを踏まえ、自民党は22年、党所属国会議員を対象に教団との関係の有無を調査。その際、盛山氏は教団の関連団体の会合に出席したと回答したが、選挙で支援を受けたとの回答はしていない。
今回の疑惑が事実であれば、党の調査に対し、虚偽の報告をしていたことになる。そうでないというなら、理解が得られるように根拠を示して明確に説明しなければならない。
推薦状を受け取ったことは、その場面を捉えた写真と共に報じられている。だが盛山氏は当初、「記憶がなかったので党に報告しなかった」と釈明。その後国会で野党の追及を受けると「報道された写真を見て、うすうす思い出してきた」と述べるなど説明があまりに不自然だ。
教団側の推薦確認書に署名したとの証言があることも報道された。これについては国会の答弁で「よく読むことなくサインしたかもしれない。よく覚えていない。軽率だった」と署名を事実上認めた。だが昨日になって「記憶がまったくない」と述べるなど、あやふやだ。果たして正直に答えているのか。疑念が拭えない。
推薦確認書は教団側の政策を推進するよう求める内容で、一部議員が署名したことがこれまでに判明している。政策には憲法改正のほか、LGBTや同性婚合法化への慎重対応などが掲げられ、自民党の政策に影響を与えた可能性もある。盛山氏が署名していたのが事実なら、文科相としての適格性に関わる。
教団については文科省が昨年10月、東京地裁に解散命令を請求した。命令が出れば教団は宗教法人格を失い、税制上の優遇が受けられなくなる。教団側は全面的に争う姿勢を示しており、地裁が教団側と文科省側の双方から意見を聴く審問が近く開かれることになっている。
教団から選挙支援を受けた疑惑が取り沙汰されている盛山氏が、果たして教団に対峙(たいじ)できるだろうか。
昨年9月に盛山氏が文科相に就任した際、過去に教団側と接点がある人を起用することに疑問の声も上がっていた。岸田文雄首相は「現在は一切関係がないことを前提に任命している」と述べ、更迭はしない考えを示したが、疑惑は払拭されていない。国民が納得できる説明がなされるよう、首相は指導力を発揮しなければならない。
元稿:秋田魁新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月09日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説・02.09】:盛山文科相/不誠実な答弁は許されない
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・02.09】:盛山文科相/不誠実な答弁は許されない
その場しのぎの答弁が目に余る。文部科学相の任に堪えないのは明らかだ。
盛山正仁文科相が衆院予算委員会で、2021年の衆院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から選挙支援を受けたとの報道について「写真があるのであれば推薦状を受け取ったのではないかと思う」と述べ、推薦状を事実上認めた。自民党が22年の教団側との関わりを調査した際に、盛山氏はこのことを報告していなかった。
盛山氏は「(推薦状の)記憶はなかったので、これまで自民党に対しても報告していなかった」と釈明した。推薦確認書に署名があることについても「よく読むことなくサインしたかもしれない」と述べた。きのうの答弁では「サインしたと申し上げているわけではない」と発言を修正した。
推薦を受けた団体と交わした確認書の内容や署名の有無などの事実関係を覚えていないというのは、相手が教団側であるかどうか以前の問題だろう。支援者との約束をきちんと把握していないと広言しているようなものだ。
文科相は、子どもたちに範を示すべき存在だ。どんな場であろうと、約束したかどうか覚えていないとの趣旨の発言を平然と述べること自体が厳しい非難に値する。
盛山氏と岸田文雄首相は、盛山氏と教団側は現在関係がないことを強調している。しかし、宗教法人を監督する立場の文科相が教団側と関係があったのを報告すらしていなかったことは、政府や自民党の解散請求を巡る対応の適正さを疑わせる材料となる。
岸田氏は盛山氏について「引き続き職責を果たしてもらいたい」と述べ、更迭する考えがないとしている。しかし、岸田氏はこれまで国会答弁などで、閣僚の問題が生じるたびに更迭しない考えを示した上で、当該の閣僚に自ら辞意を示させるなどすることで、実質的に更迭してきた経緯がある。国会答弁に誠実さを欠いているのは、岸田氏も同じだ。
仮に盛山氏について事実上の更迭をする場合には、国会の答弁と矛盾する。その際に、岸田氏に説明責任が生じることはくぎを刺しておきたい。
今回の問題で明らかになったのは、自民党が22年に行った、教団との関係についての調査がお手盛りに過ぎなかったということだろう。林芳正官房長官についても、21年に面会したことが今になって明らかになった。自民党は再度、自発的な申告に任せない徹底した調査が必要だ。
元稿:福島民友新聞社 朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月09日 08:30:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【主張②・02.09】:盛山文科相と教団 首相は更迭をためらうな
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張②・02.09】:盛山文科相と教団 首相は更迭をためらうな
民主主義国家の政治家にとって避けて通れないのが、選挙による有権者の信任だ。
公職選挙法のルールに則(のっと)って候補者が、業界団体や宗教団体をはじめとする各種団体から推薦や支援を受けるのは、ごく自然なことである。各種団体と政党や候補者が政策協定を結ぶのも公序良俗に反しない限り、とがめ立てすべきではない。
盛山正仁文部科学相は、令和3年の衆院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連団体から支援を受け、政策協定に当たる「推薦確認書」に署名したかどうかをめぐって野党から厳しく追及されている。
旧統一教会を巡る問題が再び社会問題としてクローズアップされたのは、安倍晋三元首相が信者の息子に射殺された一昨年7月以降だ。それ以前の選挙で旧統一教会系団体から支援を受けた議員は少なくない。
最大の問題は、自民党が全議員を対象に旧統一教会との関わりを調査した一昨年9月の「点検」で、盛山氏が「関連団体の会合に出席して挨拶した」とだけ回答したことにある。
その時点で、旧統一教会関連団体から選挙で支援を受けていたときちんと明かしていれば、岸田文雄首相が、昨年9月の内閣改造で彼を文科相に起用することはなかっただろう。
改造時には、政府が旧統一教会に対する解散命令を請求するかどうかが焦点となっており、旧統一教会と選挙で関係浅からぬ人物を宗教法人の所管庁である文科相に据えることは、利益相反の疑いが生じるからだ。
国会答弁もいただけない。推薦確認書への署名について7日、「内容をよく読むことなくサインしたかもしれない」と述べたが、8日には「正直覚えていない」と修正した。
議員にとって政策と支援者は、何よりも大切なはずだ。政策に関する支援者との約束を「覚えていない」のなら政治家として失格である。
論語の一節に「民(たみ)信なくば立たず」という言葉がある。「政治は民衆の信頼なくして成り立たない」という意味だ。
教団の解散命令をめぐり、22日から東京地裁で国と教団双方から意見を聞く審問が始まる。不誠実な答弁を繰り返す文科相に、国民は不信感を抱いている。任命責任のある首相は、更迭をためらってはならない。
元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2024年02月09日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
《社説①・02.08》:盛山氏と教団 所管大臣の資格はない
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①・02.08》:盛山氏と教団 所管大臣の資格はない
盛山正仁・文部科学相が、2021年の衆院選で旧統一教会の関連団体から選挙支援を受けたと報じられた。
関連団体の会合に出席し、政策協定に当たる「推薦確認書」にも署名したとみられる。国会で野党の追及の的になっている。
文化庁は昨年10月、旧統一教会に解散命令を出すよう東京地裁に申し立てた。今月下旬には、文化庁と教団の双方から意見を聴く審問が予定される。
「覚えていない」「よく読まず(確認書に)サインしたのかもしれない」。宗教行政を所管する盛山氏の弁明ははっきりせず、被害者救済に取り組む政府全体への信頼を損ないかねない。
自民党が22年9月に公表した所属議員と教団の接点調査で、盛山氏は関連団体の会合への出席を申告した一方、選挙支援については「ない」と答えていた。
調査は自己申告に過ぎず、党も教団との組織的つながりを言葉で否定しただけだった。その後も未申告の「関係」は次々と明るみに出て、閣僚が相次いで更迭される事態を招いている。
岸田文雄首相も19年に友好団体のトップらと面会していたと報じられ、昨年の臨時国会で繰り返し追及されていた。
仮に旧統一教会が宗教法人でなくなっても、財産の保全や行政監視のあり方など詰めるべき政治課題が控えている。
共同通信によると、昨春の道府県議選で、教団との接点を認めた自民系候補が200人近く当選している。いまも国会議員の秘書を務める教団関係者がいるとの識者の指摘もある。
教団はどう自民議員に接近したのか。秘書や職員への登用の有無は。選挙支援や教団への見返りの実態は―。外部の力も借りて全容を明らかにしなければ、この先も疑念は晴れまい。
裏金事件も同じだ。裏金工作はいつから誰の指示で行われてきたのか。派閥や議員は何に使ったのか。捜査や裁判を言い訳に、党が解明に尻込みしているうちは、いくら陳謝を重ね、改革を唱えたところで説得力はない。
首相は「過去の関係にかかわらず、現在は団体との関係を一切有していない」とし、盛山氏の更迭要求を拒んでいる。今後に向け改善を図ることと、過去を不問に付すことは同義なのか。
いずれの問題も自民にとどまらず、政治そのものへの信頼が懸かる。保身に走り、やり過ごすなど許されない。
元稿:信濃毎日新聞社 朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月08日 09:30:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説①】:教団から支援 文科相の適格性を欠く
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:教団から支援 文科相の適格性を欠く
盛山正仁文部科学相が2021年10月の衆院選で、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の関連団体から支援を受けていたことが明らかになった。宗教行政を所管する文科省のトップが教団と密接な関係にあれば中立性・公平性が損なわれる。文科相の適格性を欠くと言わざるを得ない。
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月08日 07:50:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【社説①・02.08】:盛山氏と教団 文科相の任果たせるか
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・02.08】:盛山氏と教団 文科相の任果たせるか
盛山正仁文部科学相が2021年衆院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から選挙支援を受けた疑いが浮上した。
元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年02月08日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
【時論・02.08】:解散請求所管 任にあらず/盛山文科相と教団
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【時論・02.08】:解散請求所管 任にあらず/盛山文科相と教団
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令を東京地裁に請求した盛山正仁文部科学相が、前回衆院選で教団関連団体の選挙支援を受けていた疑いが報じられた。
反社会的な活動が批判を浴びる団体を追及する立場の人物が、過去に相手側の世話になっていたとしたら「任にあらず」と言わざるを得ない。そんな構図の疑惑が表面化した。
これまで盛山氏は関連団体の会合に1度出席したことは認めていたが、選挙支援は否定していた。解散命令請求の実務は文化庁が担うが、請求権限者と教団側の密接な関係が事実なら厳正さを損なうのは明らかだ。
東京地裁で近く、徹底的に争う姿勢の教団と文化庁双方の意見を聴く初の審問が開かれ、審理が本格化する。解散命令は宗教法人の「死刑」に相当する措置であり、手続きに一点の曇りもあってはならない。
盛山氏は「記憶はなかった」などとあいまいなことを言うが、きちんと根拠を示して説明すべきだ。疑惑を払拭する説明ができないようなら辞任してもらうしかない。
一部報道によると、盛山氏は2021年10月の衆院選公示直前、地元の神戸市で旧統一教会関連団体の会合に出席し、推薦状を受け取った。その際、教団側が掲げる政策に賛同する旨の推薦確認書にも署名した。
選挙期間中は教団信者でもある関連団体の会員10~20人が連日、盛山氏の事務所を名乗って有権者に電話で投票を呼びかけたという。団体側はこうした支援状況を盛山氏の事務所に報告していたとされている。
盛山氏は選挙区で敗れたものの比例復活を果たし、23年9月の内閣改造で文科相に就任。その1カ月後に旧統一教会の解散命令を請求した。
教団との接点に関する22年の自民党調査には、関連団体の会合に1度出席し、あいさつしたとだけ回答。大臣就任時の記者会見でも同様の説明をした。同年の共同通信のアンケートには選挙支援は否定していた。
意図的に隠していたのではないか。そう疑わざるを得ない。国会で今回の疑惑を追及された盛山氏の答弁は不自然極まりない。
「推薦状を受け取ったのではないかと思う」とあいまいに説明し「記憶はなかった」としながら「選挙支援を依頼した事実はない」と断言する。そうかと思うと「事務所への活動報告は確認できない」と再びあいまいになる。
国民が納得できる内容には程遠い。盛山氏側が依頼したかどうかはともかく、選挙支援を受けた疑いは濃厚だ。ごまかしているとの印象が拭えない。
このまま十分な説明ができなければ、解散命令請求の審理を巡って、文化庁側の主張・立証について盛山氏が何らかの判断をするたびに、疑いの目が向けられることになろう。審理に悪影響が出かねない。
深刻な事態にもかかわらず、岸田文雄首相は野党の更迭要求を拒否し「自ら説明責任を果たしてもらいたい」と繰り返すだけだ。そもそも教団と対峙(たいじ)する文科相に、既に教団との接点の一部が分かっていた盛山氏を安易に起用し今の状況を招いたのは首相ではないか。任命責任は極めて重い。事実関係を解明し、対処を決断する義務がある。
元稿:東奥日報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【時論】 2024年02月08日 09:17:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。