【政界地獄耳・01.01】:予測困難な25年の政局 少し余裕が出た首相は解散権と公認権で石破降ろし回避か
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・01.01】:予測困難な25年の政局 少し余裕が出た首相は解散権と公認権で石破降ろし回避か
★今年は例年になく、どんな政治になるのか予測がつきにくい。年末になり少し余裕が出た首相・石破茂。昨年の世論調査では微増だが上昇している。補正予算の成立や野党分断、政治改革に前向きと国民からは捉えられたのだろう。昨年押し詰まってから石破は側近閣僚や高名な評論家と相次いで会食。テレビ出演もこなした。今月24日に始まる通常国会での熟議に思いをはせたのだろうか。米ドナルド・トランプ次期大統領との会談日程がずれ込んだのは懸念材料になるか。
★それでも党内には公然と石破降ろしや参院選前の退陣をいう声がある。無論、政治改革に熱心になれば党内から突き上げられ、改革を投げだせば国民から見捨てられる。昨年末27日には、国会で内閣不信任決議案が可決されたり予算案が否決されたりした場合に言及。「そういう事態が起きた時に内閣が正しく、国会が間違っているという判断をするなら、主権者たる国民の信を問うことは当然ありうべきことだ。予算案や極めて重要な法案が否決された場合も、国民に決めてもらおうということは憲法の趣旨からして当然だ」と少数与党ながら、政権としての不退転の決意を講演で述べ野党を強くけん制した。
★政界内には今夏の参院選挙に合わせて衆院を解散、衆参ダブル選を警戒する向きが多い。自民党内には落選議員を軸に絶対安定多数にするため早期解散論がある。石破は野党をけん制しながら解散権を利用して党内基盤を強めようとしているのではないか。解散直前にいろいろ処分が出れば、昨秋の衆院選の二の舞いとなる。解散権と公認権で石破降ろしを回避させる、いわば解散発言は党内向けとの見方もできる。一方、連立を組む公明党は都議選と参院選に加え衆院選のトリプル選など受け入れがたい。解散権をもてあそぶと「公明党は自民党についていけない」が公然化する。公明党も自民党に長く付き合い過ぎて、また政治とカネで多くの返り血を浴びているのだ。今年の焦点は公明党の政権への対応だろう。その引き金の引かれ方によっては事態は与野党を巻き込んだ政界再編へ進むかもしれない。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年01月01日 07:51:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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