【米国】:首都を51番目の州に 下院で法案可決、上院は反対
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【米国】:首都を51番目の州に 下院で法案可決、上院は反対
米下院本会議は26日、首都ワシントン(コロンビア特別区)に51番目の州の地位を付与する法案を野党民主党の賛成多数で可決した。米メディアによると、連邦議会で同種法案が可決されるのは初めてだが、上院では多数を占める与党共和党が反対する方針で成立の見通しはなく、象徴的な動きにとどまりそうだ。
ワシントンの人口は約70万人で、西部ワイオミング、東部バーモントの2州よりも多い。だが国政では投票権のない代表1人を下院に送ることができるだけ。税金は納めるのに市民の意見を国政に反映できないのは公正ではないとの不満が根強い。ワシントンの車のナンバープレートには「参政権なき徴税」とのスローガンも書かれている。
法案では、ワシントンに上院議員2人、下院議員1人を割り当てている。トランプ大統領や共和党は都市であるワシントンでは民主党支持層が多いと警戒し反対している。トランプ氏は5月、米紙のインタビューで法案に関し「議会にもっと民主党議員だって? ノー・サンキュー。あり得ない」と語った。
白人警官による黒人男性暴行死事件を受けた人種差別解消を訴えるデモが激化した際、州の地位がないワシントンでは連邦法の規定で大統領が軍や州兵の動員を決めることができたことから、市民に反発が広がった。この件も今回の法案の後押しとなった。
下院では1993年にも同種の法案採決があったが、否決された。(共同)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・北米】 2020年06月27日 07:41:00 これは参考資料です。転載等は各自で判断下さい。