路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【金口木舌】:未来を築くハンマー

2020-06-24 06:01:50 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

【金口木舌】:未来を築くハンマー

  『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:未来を築くハンマー

 「私は野嵩高校の卒業生だ」と語る方とお会いしたことがある。口調はやや誇らしげであった。野嵩高校は1946年に開校し、57年に普天間高校に変わった。野嵩高時代の卒業生は80歳を超える

 ▼開校時から3年ほど野嵩高が置かれた宜野湾市役所の裏手を歩いた。国道330号からやや入ったところ。コンビニや飲食店が点在する住宅地にかつてあった高校の痕跡を見つけることはできなかった

 ▼小説家の大城立裕さんは約2年間、ここで教壇に立った。「私は軍国主義、天皇崇拝の教育を受け、挫折した。こういう思想的挫折を後輩たちに味わわせたくなかった」と本紙に語っている

 ▼大城さんは先日、教師時代を回想した自伝的小説「焼け跡の高校教師」(集英社文庫)を発表した。そう、焼け跡に立つ生徒であり、教師であった。肉親や学友を亡くした者同士が集い、学び合った

 ▼「教科書はなかった。かばんの中に入っているのはハンマーだけ。自分たちで机や椅子を作り、高校をつくった」。野嵩高卒業生の一人が語ってくれた。知念やコザなど同時期に開校した高校も似たようなものだったろう

 ▼焼け跡を歩む生徒はハンマーと一緒に生きる希望や決意をかばんにしのばせていただろうか。学びやをつくることが沖縄の復興にもつながった時代であった。未来を築くハンマーを私たちも持ちたいと思う。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2020年06月24日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:沖縄戦75年 体験継承し平和の構築を

2020-06-24 06:01:45 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

【社説】:沖縄戦75年 体験継承し平和の構築を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:沖縄戦75年 体験継承し平和の構築を

 県民の貴い生命を奪い、祖先が築いてきた独自の文化を破壊した沖縄戦から75年の年月が流れた。「慰霊の日」を迎え、私たちは沖縄戦体験者の証言や戦争遺跡が発するメッセージを胸に刻みながら沖縄戦体験を継承し、平和創造の礎を築くことを誓いたい。

 小学生のころ沖縄戦を体験した県民は80代となった。防衛隊や鉄血勤皇隊、女子学徒隊として戦場に動員された県民の大半は90代である。体験者から直接証言を聞くことができる機会は限られている。
 残された時間の中で体験者の証言と向き合う努力を重ねつつ、沖縄戦研究の蓄積を踏まえ、新たな体験継承の方策を探りたい。近年、若手研究者の参画によって沖縄戦を主題とした市町村史誌やガイドブックが編まれたことが高く評価されている。
 県経済や県民生活に打撃を与えた新型コロナウイルスの感染拡大は沖縄戦体験の継承にも影を落とした。県平和祈念資料館、ひめゆり平和祈念資料館、対馬丸記念館は休館を余儀なくされ、学校でも平和学習の時間が制限された。各地の慰霊祭も規模縮小・自粛が相次いでいる。
 犠牲者を悼み、沖縄戦を学ぶ機会を逸したのは残念だが、今回のことで沖縄戦体験の継承が滞ってはならない。
 同時にコロナ禍は犠牲者を追悼する姿勢や平和行政の在り方で課題を浮き彫りにした。
 沖縄全戦没者追悼式について県は当初、規模を縮小し、国立沖縄戦没者墓苑で開催すると発表した。これに対して沖縄戦研究者からは異論が上がった。住民の犠牲を天皇や国家のための「殉国死」として追認することにつながりかねないと懸念したのである。
 平和の礎や魂魄の塔、各地の慰霊塔で犠牲者を悼んできた県民にとって、国立墓苑は近い存在ではない。県は従来通り平和祈念公園の広場へ開催場所を変更したが、沖縄戦体験や犠牲者と向き合う県の姿勢が問われることとなった。
 開催場所の変更を求める市民に対し、玉城デニー知事は「どこで祈っても心は通じるから場所にはこだわっていなかった。勉強不足だった点はある」と率直に語った。しかし、知事が反省して済む話ではない。犠牲者追悼・平和行政の形骸化が危惧される事態だ。開催場所選定に至る県の意思決定過程を検証し、教訓としてほしい。市町村も同様に体験継承活動や戦争遺跡の現状をチェックする必要がある。平和構築の取り組みは市町村行政の柱であるべきだ。
 私たちは平和創造のために沖縄戦を学ぶ。悲惨な体験から得た「軍隊は住民を守らない」という教訓を踏まえ、県民は戦争につながることを否定してきた。その姿勢を堅持するため、私たちは75年前の焼土に何度も立ち返ってきた。
 沖縄戦は過去の出来事ではない。現在を生きる私たちの糧となる。平和を築くための指標が沖縄戦体験にあることを忘れてはならない。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年06月23日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:沖縄戦75年 体験継承し平和の構築を

2020-06-24 06:01:45 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

【社説】:沖縄戦75年 体験継承し平和の構築を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:沖縄戦75年 体験継承し平和の構築を

 県民の貴い生命を奪い、祖先が築いてきた独自の文化を破壊した沖縄戦から75年の年月が流れた。「慰霊の日」を迎え、私たちは沖縄戦体験者の証言や戦争遺跡が発するメッセージを胸に刻みながら沖縄戦体験を継承し、平和創造の礎を築くことを誓いたい。

 小学生のころ沖縄戦を体験した県民は80代となった。防衛隊や鉄血勤皇隊、女子学徒隊として戦場に動員された県民の大半は90代である。体験者から直接証言を聞くことができる機会は限られている。
 残された時間の中で体験者の証言と向き合う努力を重ねつつ、沖縄戦研究の蓄積を踏まえ、新たな体験継承の方策を探りたい。近年、若手研究者の参画によって沖縄戦を主題とした市町村史誌やガイドブックが編まれたことが高く評価されている。
 県経済や県民生活に打撃を与えた新型コロナウイルスの感染拡大は沖縄戦体験の継承にも影を落とした。県平和祈念資料館、ひめゆり平和祈念資料館、対馬丸記念館は休館を余儀なくされ、学校でも平和学習の時間が制限された。各地の慰霊祭も規模縮小・自粛が相次いでいる。
 犠牲者を悼み、沖縄戦を学ぶ機会を逸したのは残念だが、今回のことで沖縄戦体験の継承が滞ってはならない。
 同時にコロナ禍は犠牲者を追悼する姿勢や平和行政の在り方で課題を浮き彫りにした。
 沖縄全戦没者追悼式について県は当初、規模を縮小し、国立沖縄戦没者墓苑で開催すると発表した。これに対して沖縄戦研究者からは異論が上がった。住民の犠牲を天皇や国家のための「殉国死」として追認することにつながりかねないと懸念したのである。
 平和の礎や魂魄の塔、各地の慰霊塔で犠牲者を悼んできた県民にとって、国立墓苑は近い存在ではない。県は従来通り平和祈念公園の広場へ開催場所を変更したが、沖縄戦体験や犠牲者と向き合う県の姿勢が問われることとなった。
 開催場所の変更を求める市民に対し、玉城デニー知事は「どこで祈っても心は通じるから場所にはこだわっていなかった。勉強不足だった点はある」と率直に語った。しかし、知事が反省して済む話ではない。犠牲者追悼・平和行政の形骸化が危惧される事態だ。開催場所選定に至る県の意思決定過程を検証し、教訓としてほしい。市町村も同様に体験継承活動や戦争遺跡の現状をチェックする必要がある。平和構築の取り組みは市町村行政の柱であるべきだ。
 私たちは平和創造のために沖縄戦を学ぶ。悲惨な体験から得た「軍隊は住民を守らない」という教訓を踏まえ、県民は戦争につながることを否定してきた。その姿勢を堅持するため、私たちは75年前の焼土に何度も立ち返ってきた。
 沖縄戦は過去の出来事ではない。現在を生きる私たちの糧となる。平和を築くための指標が沖縄戦体験にあることを忘れてはならない。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年06月23日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:平和のいしずえ

2020-06-24 06:01:40 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

【金口木舌】:平和のいしずえ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:平和のいしずえ

 紀元前のギリシャで始まった競技会は戦乱の中でも、4年に一度のこのときだけは争いをやめて開催された。選手は安心して出場し、民衆も観戦できたという

 ▼憎しみを超えて連帯するスポーツの祭典。意義をよみがえらせようとクーベルタン男爵の提唱で国際オリンピック委員会が1894年6月23日に発足した。きょうはこれを記念するオリンピックデーだ

 ▼戦後50年の節目に沖縄県が最重要事業として建立したのが平和の礎(いしじ)だった。25年前の6月23日の除幕式典で県は「悲惨な体験をいしずえとして私たちは世界の人びとへ訴える」と非核・平和を宣言した

 ▼礎は戦争体験を風化させず、教訓を伝える継承の場である。平和の尊さを学ぶ場でもある。建立によって、恒久平和を永遠に世界に訴える沖縄の役割を確認した

 ▼図らずも「場」の意味が問われたことしの慰霊の日である。全戦没者追悼式の会場を国立沖縄戦没者墓苑とした県は批判を受け、例年通りに平和祈念公園の式典広場に戻した。戦争を肯定せず、美化せず、後世に語り継ぐ意義を思い起こしたい

 ▼オリンピックデーは第2次世界大戦後に制定された。平和に寄与する五輪の理念を広めるのが狙いだった。きょうは75年前を改めて思い返す日だ。平和を希求する沖縄の原点に立ち戻ることで、心の中の平和のいしずえも、より強くすることができる。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2020年06月23日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:辺野古見直し論 血税の無駄遣いをやめよ

2020-06-24 06:01:35 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【社説】:辺野古見直し論 血税の無駄遣いをやめよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:辺野古見直し論 血税の無駄遣いをやめよ

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に対し、政権与党の自民党から見直しを求める意見が出ている。辺野古の新基地は「不要不急」「無理・無駄」の象徴であり、指摘は至極当然だ。

 見直し論が上がるきっかけは、政府による地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画停止だ。停止の理由について河野太郎防衛相は、迎撃ミサイルの発射後に切り離す推進装置「ブースター」を自衛隊演習場内や海に確実に落とせない技術的問題のためと説明した。
 安全確保のためにはハードウエア改修が必要となるが、そのためのコストと期間を考えれば「配備は合理的ではないと判断した」という。
 地上イージスは約4500億円以上の費用がかかる半面、配備は2025年度以降の予定だった。北朝鮮や中国の最新鋭ミサイルに対応できないといわれている。計画停止は当然の帰結と言える。
 同様に辺野古新基地建設も技術的な困難から費用や期間が大きく膨らんでいる。
 自民党の中谷元・元防衛相は辺野古の新基地について「十数年、1兆円かかる。完成までに国際情勢は変わっている」と指摘し、軍民共用など計画見直しに言及した。
 旧民主党政権で防衛副大臣を務めた自民党の長島昭久衆院議員は、地上イージス停止に関し「あと15年もかかりコストは青天井の辺野古移設計画も同じ。10~15年先を見据えて真に役に立つ防衛装備に国民の税金を有効活用してほしい」と主張した。
 中谷氏は計画の中止は求めておらず、自衛隊が米軍の役割を肩代わりすることなどを訴えた。長島氏は普天間飛行場の嘉手納基地統合が望ましいとの見解を示した。
 いずれも沖縄に新たな負担を強いる案であり、到底容認できない。ただかつて辺野古移設を推進する立場にあった与党議員も公然と計画見直しを唱えていることは注目される。「官邸1強」政治からの変化の兆しもうかがえよう。
 そもそも中国のミサイル射程内にある沖縄での米海兵隊基地新設は、軍事的に疑問視されている。さらに辺野古海域には軟弱地盤が広がり、工事の実現は見通せない。
 政府は昨年末、事業完了に12年、総工費は当初の3倍近い9300億円と計画を修正したが、さらに増大する可能性が大きい。県試算では最大2兆5千億円余りに膨らむ。
 安倍晋三首相はイージスの停止と辺野古に関して「普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない」と強調したが、論理的におかしい。日米両政府の合意から24年もたつ返還をさらに2030年代以降に先送りする計画こそ、固定化にほかならない。
 米国の要求から進めた非合理的な地上イージス計画を停止できるなら、「辺野古が唯一」との神話からも決別できるはずだ。壮大な無駄遣いをこれ以上続けてはならない。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年06月22日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:疎開の理由

2020-06-24 06:01:30 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

【金口木舌】:疎開の理由

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:疎開の理由

 取材で力を注ぐのは証言や資料を集めること。リーダーの行動、考え方、決断の根拠を確認するのは、対応が適切だったかどうかを検証するために特に重要だ

 ▼沖縄戦当時の島田叡知事。警察部長官舎で働いていた具志よし子さんは、県庁・警察部壕を離れる際に島田知事からタオルをもらった。「もしもけがをしたら、これで血を止めなさい。生きなさい」。部下を大切にしたと感じると同時に、どの程度県民を守ることができたのか、との疑問もある。生存者の証言はあるが、在任中の本人の日記などは残されていない

 ▼島田知事は住民の疎開に奔走したとされるが、疎開は足手まといになる住民を排除する側面もあった。日本軍は戦闘に役立つ者は全て戦場に動員するよう要求した。北部疎開は食糧不足に加え、マラリアの危険があった

 ▼未曽有の危機といわれる新型コロナウイルスの感染拡大。政府や県は対策を協議した専門家会議などの議事録を作成していなかった

 ▼75年前の混乱のさなかならいざ知らず、情報通信などの技術が発達した現代で、施策の判断根拠を裏付ける詳細な記録がないのは理解し難い

 ▼同じ過ちを繰り返さないためにも記録を残すことは重要だ。年々少なくなってきた沖縄戦体験者の証言を掘り起こし、伝えていく意義は大きい。あの惨禍を二度と繰り返してはならない。その思いを強くする。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2020年06月22日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:待機児童1300人超 保育士の待遇改善急務だ

2020-06-24 06:01:25 | 【待機児童問題・認可、無認可保育園・認定こども園・子育て世代、産休・育休・...

【社説】:待機児童1300人超 保育士の待遇改善急務だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:待機児童1300人超 保育士の待遇改善急務だ

 子どもを保育園に預けたくても受け入れてもらえない。待機児童が社会問題となる中、解消には保育士不足が大きな壁となっている。

 ことし4月1日時点の県内の待機児童数は1365人で、5年連続の減少となった。前年より337人減った。市町村が認可保育施設を増設し、受け入れを増やしていることが奏功している。
 しかし、146施設で323人の保育士が不足したために、1220人の子どもが受け入れられない状況に陥っていることも県の試算で明らかになった。保育士が十分にいれば、待機児童の9割は解消できる計算だ。保育士不足は深刻だ。
 さらに申し込んだ子どもに対し待機児童が生じた割合を示す「待機児童率」は2・19%で、2019年時点の全国平均の0・6%を大きく上回った。依然として全国ワーストの水準で、保育ニーズに応えられていないことを示す。
 県内では各市町村で認可保育園の整備が進み、今年初めて、保育園に申し込む子どもの数より、保育園の定員が上回った。昨年10月からの幼児教育・保育無償化で申し込みが増えたにもかかわらず、保育園は十分補える定員を確保したのだ。
 それなのに受け入れられない子どもがいるのは、保育士が足りないからだ。待機児童を年齢別に見ると0~2歳児の合計が1150人で、全体の84%を占める。認可園は国の基準で保育士が担当する子どもの数が定められ、低年齢の子が多いほど保育士が必要だ。ここでも保育士不足が壁となる。
 保育の受け皿拡大と質の向上には保育士の確保が大前提だ。処遇を改善して、保育現場の人材難を解消しなければならない。保育士は命を預かるという重い責任を負い、体力の要る激務でありながら、保育士の平均年収は全産業平均を大きく下回っている。非正規雇用も多い。給与だけでなく、勤務シフトを工夫するなど職場環境を見直して、現場を離れた有資格者の復帰を後押しすることも必要だ。
 今年は前期の保育士試験が新型コロナウイルス感染症拡大防止のために中止され、900人以上が受験できなかった。保育士不足に輪を掛ける可能性もある。
 さらに特定の保育園だけを希望したなどの理由で待機児童に含まない「潜在的な待機児童」は1833人に上る。
 現状は保護者が保育園を選べる状況にはない。自宅から遠い保育園しか空いていないなどの理由で入園をちゅうちょする例もあるだろう。保護者の生活実態や細かいニーズに応え、質の高い保育を確保しなければ、待機児童は減っても潜在的待機児童は増えるという矛盾が生じる。
 誰もが安心して子どもを預け、働ける環境をどう整えるか。保育士不足を解消するため対策を早急に講じなければならない。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年06月21日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:そこにある意味

2020-06-24 06:01:20 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

【金口木舌】:そこにある意味

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:そこにある意味

 形に見覚えがあった。県立博物館・美術館で開催中の展示会「大城精徳の仕事」で見た絵だ。題名は「枯れ木のある風景」(1987年)

 ▼沖縄戦で焼け野原になった首里城跡で1本だけ焼け残ったアカギだ。たまたま前日、60年に撮影された同じ木の写真を見ていたのである。大城さんは、戦火で焼け、枯れながらも立ち続けた姿を残したかったのだろう

 ▼今その姿は確認できない。台風で折れた後アコウが寄生し幹を隠した。那覇市の宮里整さん(87)は琉球大在籍中に見た、このアカギが忘れられないという

 ▼現状を見てほしいと連絡を受け、宮里さんと現場に足を運んだ。「戦争の悲惨さを語り継ぐためにも当時のアカギの写真を掲げられないか」と話していた。2004年の米軍ヘリ沖国大墜落事故で黒焦げになり、モニュメントとして残されたのもアカギだ

 ▼形がなければ石碑でもいい。大きな被害のあった戦争や事故の爪痕は残し続けたい。「二度と」の教訓を伝える意味でも重要だ。ただ残すだけではなく、歴史や背景、意味を継承しなければならない

 ▼イベント企画の六曜社(東京)が「反戦・平和」をテーマに文芸作品を公募した。短歌の部で最優秀賞の桐生莉緒さん(18)=東京都=はこう詠んだ。「戦死者は数ではなくて人だった 碑の名をなぞる指がふるえる」。「平和の礎」がある意味はまさにそこにある。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2020年06月21日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:県コロナ議事録なし 決定の過程検証できない

2020-06-24 06:01:15 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【社説】:県コロナ議事録なし 決定の過程検証できない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:県コロナ議事録なし 決定の過程検証できない

 県の新型コロナウイルス感染症対策本部会議や専門家会議の議事録が作成されていないことが明らかになった。

 これでは意思決定の過程が検証できなくなる。不適切と言わざるを得ない。メモや録音記録などをチェックし、詳細な会議記録を早急に整えるべきだ。
 対策本部は玉城デニー知事が本部長を務め、副知事、政策調整監、各部長で構成される。この間、医師らでつくる専門家会議の提言を受け、渡航自粛要請や休校などの重要施策を決定してきた。
 県総括情報部の担当者は「会議では政策決定前の案も出てくる。記録を作って公文書として残すことはあまりない」と述べ、政策決定前のプロセスを記録する公文書は普段から作成していないと説明している。
 会議記録の作成に関する統一的なルールがなく、作るかどうかは個々の職員の判断に委ねられているという。
 公文書管理法の趣旨にもとる対応だ。歴史的事実の記録である公文書の価値を軽視しているとしか思えない。旧態依然とした文書管理のありようは早急に改めるべきだ。
 コロナ禍という未曽有の事態に直面し、県はどう対応したのか。どんな議論を経て対策を打ち出したのか。検証し今後に生かす上で、議事録が必要不可欠な資料であることは論をまたない。議事概要を公表するだけでは不十分だ。
 何よりも、県民に開かれた行政を目指すのか、それとも目指さないのか。玉城県政の根本姿勢が問われてくる。
 新型コロナ感染症対策を巡っては、専門家会議の議事録を政府が作成していないことが分かり、批判を浴びた。文書管理がずさんで情報開示に後ろ向きの安倍政権を反面教師としなければならない。
 公の情報を可能な限り開示することは、民主主義の健全な発展に欠かせない要素だ。北海道や愛媛県が対策本部の議事録を作成し公表しているのは、当然の対応と言える。
 玉城知事は「公文書の管理と情報提供については今後しっかりと精査して、必要な範囲で規定を決めていきたい」と述べた。意思決定の過程を透明化し説明責任を果たすのは使命だと心得てほしい。
 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症は、国民がかつて経験したことのない災厄だ。人々の移動が活発化した時代を迎え、別の感染症が流行する事態も想定しておく必要がある。
 そのときに、会議の記録がなければ、一から議論し直さないといけなくなる。行政の遅滞につながり、人命まで脅かされかねない。
 もとより、会議に出席する人たちが無責任な発言をするはずがない。議事録を作成することによって、不利益を受けるとは考えにくい。
 県は、国民の知る権利を保障するため、あらゆる努力を怠ってはならない。議事録の作成と公開を強く望む。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年06月20日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:社会を変える、トイレから

2020-06-24 06:01:10 | 【LGBTQ+=ジェンダー・アイデンティティ、レズ、ゲイ、バイセクシャル、

【金口木舌】:社会を変える、トイレから

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:社会を変える、トイレから

 今帰仁村歴史文化センター内に「トイレ・アートギャラリー」という珍しい名称のトイレがある。絵画が展示され画廊のような雰囲気が漂う。LGBTなど性的少数者の人がトイレ利用に悩んでいることを知った館長の発案で開設した

トイレ・アートギャラリーには個性的な作品が並んでいる=10月23日、今帰仁村歴史文化センター トイレ・アートギャラリーには個性的な作品が並んでいる=10月23日、今帰仁村歴史文化センター

 ▼当初、「誰でも入れるトイレ」という名称を掲げようとした。しかし、男女別のトイレが近くにあり、性的少数者の人たちが使うには周囲の視線が気になるのではと館長は考えた。絵画の観賞が目的なら利用する人も多いだろうと発想を変え、トイレとギャラリーを兼ねた

 ▼トイレの利用に困難を感じている人は少なくない。本紙が3年ほど前に当事者を招き、トイレの問題をテーマに開いた座談会では「一番緊張する場所」「ゆっくり行けたことはない」と悲痛な声が上がった

 ▼性同一性障がいの人は学生時代、心の性別に従って女性用を利用したくても見た目は男性のため、帰宅するまで我慢した日もあったという。「水を飲まないようにしている」という切実な声もあった

 ▼厚生労働省が企業を対象に実施した調査では、トランスジェンダーに配慮したトイレを設置しているとの回答は約25%にとどまった。職場の理解は進んでいない

 ▼排せつの悩みは心身の健康に影響を及ぼし、尊厳を傷つけることもある。トイレの問題から性の多様性を前提にした社会の在り方を考える。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2020年06月20日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:河井前法相夫妻逮捕 買収原資の解明不可欠だ

2020-06-24 06:01:05 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【社説】:河井前法相夫妻逮捕 買収原資の解明不可欠だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:河井前法相夫妻逮捕 買収原資の解明不可欠だ

 検察当局は公職選挙法違反の疑いで、前法相で衆院議員の河井克行容疑者と、妻で参院議員の河井案里容疑者を逮捕した。現職の国会議員2人が同時に逮捕される異例の事件だ。しかも法秩序の維持を任務とする法務大臣経験者に買収の嫌疑がかかっている。安倍晋三首相の任命責任は重大だ。

 解明が必要なのは2人の共謀関係だけではない。大規模な買収疑惑が浮上している昨年7月の参院選で、自民党本部は夫妻側に1億5千万円もの資金を提供している。この資金が買収に用いられたと考えるのが普通だ。
 政党の提供資金が買収の原資であれば、自民党の責任は限りなく重い。大金を投入した党の意図と関与の実態を解明する必要がある。検察は政権に忖度(そんたく)してはならない。党本部への家宅捜索を含め、ちゅうちょなく必要な捜査を進めることだ。
 両容疑者は案里容疑者が初当選した昨年7月の参院選で、票の取りまとめを依頼して地元の広島県議らに現金を配った疑いが持たれている。案里氏を当選させるため、夫妻が共謀し5人に計170万円、克行容疑者が91人に対し計約2400万円を渡した容疑だ。買収容疑は総額約2570万円に達する。
 案里氏の選挙を巡ってはこれまでに、車上運動員に法定上限を超える違法な報酬を支払った疑いが浮上し、案里氏の秘書ら3人が逮捕されている。16日には公設秘書の裁判で執行猶予付きの有罪判決を言い渡された。
 運動員への上限を超える報酬や地元議員へのばらまきからは、金に物を言わせて票をかき集めるしゃかりきな選挙活動が浮かび上がる。
 大掛かりな買収疑惑の背景には、自民党の候補者同士による参院選のし烈な議席争いがあった。
 自民党は参院選広島選挙区で2議席独占を狙い、県議だった案里容疑者を擁立した。当時現職の溝手顕正氏を支援する党広島県連は反対したが、党本部が押し切った。
 夫の克行容疑者は安倍首相や菅義偉官房長官と近く、案里容疑者の応援演説に首相や官房長官が駆け付けている。さらに、溝手氏側への党本部からの入金は1500万円で、案里容疑者への支援と10倍の開きがあったことも明らかになっている。
 案里容疑者の選挙を仕切った克行容疑者は、溝手氏の地盤を切り崩すため地元議員の買収を進めた疑いがある。河井夫妻と深く関わってきた安倍首相や菅官房長官は、選挙戦への肩入れについて国民への説明が必要だ。
 新人の案里容疑者の擁立をごり押しした経緯といい、首相の「お友達」を重用する縁故主義が際立っている。
 安倍首相は不祥事のたびに責任は私にあると言いながら、実際には責任を取ったためしがない。今度こそ本当に責任を取るべきだ。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年06月19日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌】:続く戦争被害

2020-06-24 06:01:00 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

【金口木舌】:続く戦争被害

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌】:続く戦争被害

 北中城村の国道330号沿いに張り巡らされたフェンスの向こうに、キャンプ瑞慶覧の米軍住宅が広がる。芝生の中にフクギの並木が見える。戦前、瑞慶覧の集落があったという。13年前、出身の男性に取材した

 ▼召集され台湾にいた男性が終戦後、沖縄に戻ると、ふるさとは米軍に接収されていた。沖縄戦で母と祖母を失い、故郷も奪われた。生家の跡地はフェンスから見えるが、帰ることはできない。歯がゆい思いを抱えて戦後を生きた男性は「長生きするのもつらい」と話していた

 ▼嘉手納町嘉手納から屋良にかけての「2番地地区」で、町の整備事業が本格化する。地震で大規模火災が発生する恐れがあり、国が「著しく危険な密集市街地」に指定している。古い住宅がひしめき、道路が狭く緊急車両が入れない

 ▼戦後、避難していた住民が戻ると故郷は嘉手納基地になっていた。フェンスのそばに帰郷を夢見る住民が暮らしたのが、同地区の始まりだ

 ▼戦争と米軍基地建設に振り回されて土地や住宅などの権利が複雑化し、事業の本格化に時間がかかった。2番地地区まちづくり協議会会長の真喜屋清さん(81)は「これも戦争被害の一つだ」と語る

 ▼75年を経ても戦後処理は終わらない。戦争体験者を含め、県民は今も戦争と米軍基地に振り回されている。日本人の一人として向き合い続けねばならない。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2020年06月19日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2020年06月22日 今日は?】:ユネスコが富士山を世界文化遺産に登録

2020-06-24 00:04:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2020年06月22日 今日は?】:ユネスコが富士山を世界文化遺産に登録

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2020年06月22日 今日は?】:ユネスコが富士山を世界文化遺産に登録

 ◆6月22日=今日はどんな日

  ユネスコが「富士山」を三保松原を含めて世界文化遺産に登録(2013)

 ◆出来事

  ▼日韓基本条約調印。付属協定で韓国は経済協力を代償に対日請求権放棄(1965)▼広島のマツダ工場で暴走車が社員12人を次々はね1人死亡(2010)

 ◆誕生日

  ▼笹野高史(48年=俳優)▼阿部寛(64年=俳優)▼斉藤和義(66年=シンガー・ソングライター)▼加藤ミリヤ(88年=シンガー・ソングライター)▼伊野尾慧(90年=Hey!Say!JUMP)▼角ゆりあ(00年=NGT48)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2020年06月22日  00:00:00  これは参考資料です。転載等は各自で判断下さい。

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【疑惑】:2人は同じ穴のムジナ 桜の安倍首相と買収の河井前法相

2020-06-23 17:00:10 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【疑惑】:2人は同じ穴のムジナ 桜の安倍首相と買収の河井前法相

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:2人は同じ穴のムジナ 桜の安倍首相と買収の河井前法相

 共同通信が実施した全国電話世論調査(20~21日)で、安倍内閣の支持率が前回(5月末)より2・7ポイント減の36・7%となった。

「責任」など感じているわけがない(会見で済ませる安倍首相、右は河井克行前法相)/(C)共同通信社

 不支持率は49・7%で、前回より4・2ポイント増加。調査手法が異なるため単純比較できないが、内閣支持率は2012年12月に発足した第2次安倍政権で最低…、

 ※:この記事は会員限定です。日刊ゲンダイDIGITALに会員登録すると続きをお読みいただけます。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2020年06月23日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【自民党】:金子恵美が暴露「自民では選挙で金バラまけと教えられる」

2020-06-23 16:00:40 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【自民党】:金子恵美が暴露「自民では選挙で金バラまけと教えられる」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:金子恵美が暴露「自民では選挙で金バラまけと教えられる」

 自民党では選挙の時にカネを配るのが“慣例”だった――!?

 東京地検特捜部に公選法違反容疑(買収)で逮捕された、河井克行前法相と妻の案里参院議員=ともに自民党離党=の汚職事件をめぐり、自民党の元衆院議員で、安倍チルドレンの金子恵美氏がラジオで爆弾発言だ。

自民党の元衆院議員で、安倍チルドレンの金子恵美氏(C)日刊ゲンダイ

 自民党の元衆院議員で、安倍チルドレンの金子恵美氏(C)日刊ゲンダイ

 金子氏が自民党の「金権選挙」の実態を暴露したのは22日に放送された文化放送の「ニュースワイドSAKIDORI!」。自宅から出演した金子氏は、テレビ番組で「(河井夫妻のようなことは)みんなやっている」などと発言し、「憶測で言うな」と批判が出ていることに対する真意を問われ、こう発言したのだ。

 「憶測ではなく、実際、私自身もですね、正直、選挙の時に『お金を配らなければ、地方議員の皆さんとか。みんな、協力してくれないから。みんな、やってるんだから、配りなさい』というふうに私自身言われました(教えられた)」

 「各県それぞれ、やり方があるみたいですね。完全にアウトにならないグレーなやり方とか。名目を変えるとか。実際、お金が飛び交っているという事実は、過去の話のように思われるかもしれないが今現在も残っている」

 金子氏は「だから金権政治やめたいですね」と締めくくっていたが、この発言が事実であれば、地検特捜部に逮捕された河井両容疑者が「なんで私たちだけが」と妙に強気な態度の理由も理解できる。

 各都道府県警、選管は今すぐ、金子氏を講師に招き、今現在も続いているという自民党の「バラマキ選挙の手口」について説明を受けるべきだ。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2020年06月23日  16:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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