「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

近くてまだまだ遠い 韓国

2006-10-02 06:22:56 | Weblog
まだ僕は韓国とアメリカは行ったことがない。特に理由はない。韓国の場
合は近いし、何時でも行けるぐらいがしいて言えば理由だ。子供の時から
近所に半島人(当時そう呼ばれていた)は住んでいたし、中学、大學にも
学友がいた。だからこの国については関心があり、30年ほど前、本格的に
勉強したいと思いハングルのテキストを買ったが三日坊主で終った。

おととい、友人の主宰する団体から呉善花・拓大教授の講演会の案内状が
届いたので出席した。彼女は韓国生れ日本籍の学者で「攘夷の韓国 開国
日本」など多数の"日本びいき”の著書があり、韓国では”新・親日派」として
テレビなどで非難されているそうだ。僕はこのことを講演会にきて初めて知った
が演題の「朝鮮半島からみた母系文化社会の日本」はなかなか面白かった。
”かかあ天下”に”亭主関白”の喩えを引用して日本の家庭は韓国に較べて
妻の地位が夫より高いと聴衆をくすぐった。

僕が韓国をまだまだ遠い国と感じたのは,講演後の質疑で聴衆の一人が韓国
MBC・テレビが今年の光復節(独立記念日)の際放送した呉善花・教授批判
特番について質問、これに対しての彼女の答えであった。MBCの取材クルーが
無断で大學構内にまで入り込み、彼女を隠し撮りしたという。事実とすれば
忌々しき問題である。1960年代の大學紛争を想い出す。警官の学内侵入が
あの紛争の引き金になった。大學当局はこのことを知っているのだろうか。
韓流ブームで日韓親善は歓迎されているが、このような反面もある。まだまだ
遠い国である。