「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

戦友会と仲良しコーラス

2006-10-08 05:41:40 | Weblog
昨夜インドネシア関係の集まりに出た。この種の会に出てからもう20年
近くになるが、まったくメンバーも雰囲気も一新された。かっては会場にイ
ンドネシアの国旗を挟んで日の丸と軍艦旗が飾られ、会の運営も軍隊調
だった。「友好団体」という名前でも実態は戦友会であった。

幾星霜、従軍世代も歳を重ね一番若い人でも80歳。当然のことだが昨夜
の会でもそれらしき人はわずか数人、指導権は戦後仕事でインドネシアへ
渡った”企業戦士”の手に移った。余興は現地で覚えた歌の数々の披露。
男性のコーラス、女性のコーラスとも見事だった。昔はいさましい軍歌を歌
っただけだったがー。

日イの経済関係がここに来て曲がり角に来ている。投資環境が東南アの
他国に比べて厳しく、労働力もかってに比べて魅力がなくなった。それに
何よりも日本人自身がこの国にそれほど愛情を持たなくなった。従軍
世代は戦争中インドネシア人とは"兄弟”だったという意識が強く、特別な
愛情を持っていた。ところが今の企業人にはそれがない。ソロバンだけで
儲からなければ撤退する。在留邦人の数は減ってきている。

駐日インドネシア大使がここ半年ほど不在のままだ。とっくにわが国からの
アグレマンは出ているのだが、いまだに赴任してこない。大使不在でも問題
がないのだから結構な話だが、再来年は両国の外交関係樹立50年,両国関係
は中国の巨大な傘の下、曲がり角にきていると思うのだがー。