「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

大東亜戦争下のロンボク島

2006-10-06 06:21:25 | Weblog
バリ島の東隣にあるロンボク島が最近観光地として脚光を浴びてきた。
バリに比べて自然が残っており料金も安いので、日本からも大勢ダイ
バーやサーファーたちが押しかけている。

きのう、そのロンボク島について未知の35歳の女性から手紙を貰った。
内容は大亜戦争下の同島での出来事である。(1)日本軍はどこに降り
たのか(2)なぜ住民を殺したのか(3)3年間の日本軍政は300年のオラ
ンダ統治よりひどかったのかー要旨、以上の三点だった。この女性は1年
間ジャカルタに滞在、ちょくちょくロンボクへ遊びに行ったことがあるという。


さっそく返事を書いた。(1)日本軍の落下傘部隊はロンボクには降りて
いない。降下したのはメナド、パレンバン、クーパンの3か所だけ。ロン
ボクへは昭和17年5月9日、東海岸のラブハン.ハジ付近から上陸、住民の
ササク族は日の丸を手に歓迎した。日本軍の隊長は「軍服ではなくタキシ
ードで来べきだった」と冗談を言っている(2)戦後のBC級裁判記録をみる
限りロンボク島では住民虐殺はない(3)残念ながら戦争の激化で海上が
封鎖されたため物資の運搬がストップ、住民に困窮生活を強いた。


戦後60年を経過すると、お互いに昔のことがわからなくなる。とくにイン
ドネシア人は噂や飛語が好きだ。ロンボクだけでなく、尾びれのついた
この種の話が多い。要注意。