「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

必修科目の未履修はゆとり教育のツケ

2006-10-27 06:23:40 | Weblog
高校での必修科目未履修問題はまったく理解に苦しむ。受験対策とはいえ
何故ルールを無視してまで”必修”課目を教えなかったのかー。そしてこれ
が一校だけはなく、全国33都道県で同じことが同じように数百校にわたって
行われていたのか。たんなる学校だけの問題ではない。このような事態
を黙認していた文部科学省にも責任の一端はある。


必修科目が”必修”でなくなったのは、平成15年、学校が五日制になった
頃からだという。つまり文科省が教育現場の実情を把握せず”ゆとり教育”
を実施したツケともいえる。有名大学への進学率向上を第一義とする進学
校では週五日では”受験教育”に対応できない。その結果苦肉の策として
必修科目の”必修”はずしが始まったようだ。


この”犠牲”にあげられたのが「世界史」とか「地理」が多かったという。受
験事情にうとい僕に解らないがセンター試験と関係があるのかも知れない。
歴史認識、歴史教育など歴史問題が政治的にカシマシイのに「世界史」が
必修からはずされたのは、これまたなんとも考えさせられる問題だ。


安倍内閣が「教育再生」を第一に掲げているのがよくわかる。教育に”ゆとり”
などない。たしかに行過ぎた受験教育には弊害があるが、やはり”鉄は熱い
うちに打て”である。国の決まりで公立校では必修科目は必ず学ばなければ
ならない。文科省はへんに妥協してはいけない。若いうちだ。これから未履
修科目を集中的にやっても負担にはならない。