「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

老人がだまされない「秘策」

2007-03-13 06:24:53 | Weblog
昨夜NHKテレビの「老後資金は狙われる」というう特集番組を
見た。「老後資金」など持たない僕には無関係だが、世の中には
余分なおカネを持っている人が多いのに驚くとともに、また馬鹿
な儲け話にだまされる人が多いのにも驚いた。

知人のS氏が先日電話をかけてきてやはり、この種の儲け話にだ
まされたという。84歳のS氏は戦争中は南の島で敵と戦った勇士
で、戦後は東証第一部上場の会社の幹部だった人。僕に比べれば
ずーっと経済に明るい。電話の話は僕が昔、マスコミにいたから自
分のだまされた話をマスコミで取り上げてくれないか、というものだ
った。僕は30年も前にマスコミを引退しており、知り合いもいないと
お断りした。

NHKテレビでは、こういった老人をだます電話勧誘の実態を紹介
していた。S氏も電話勧誘の犠牲者である。電話勧誘による被害は
日本だけでなく、米国でも最近まで多かったが、ブッシュ大統領が
テレビで防止を呼びかけ”不招請電話禁止”法の成立で被害がなく
なったという。

ケイタイの普及で、家庭電話はほとんど使用されなくなった。わが家
でもめったにかかってこない。階下の孫が老妻におやつせびりに無料
電話をかけてくるぐらいだ。それでも時にはベルがなる。たいてい何か
の勧誘電話である。老妻は丁寧に対応しているが、僕は”自分は認知
症ですので”と元気よく返事をする。相手はすぐに電話をきる。長話は
禁物である。