「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

   「1969年3月30日」の頃

2007-03-30 07:14:07 | Weblog
         ☆ フランシーヌの場合は

     フランシーヌの場合は あまりにもお馬鹿さん 
     フランシーヌの場合は あまりにも寂しい
     3月30日の日曜日  パリの朝に
     燃えた命ひとつ    フランシーヌ
                  (いまいずみあきら 作詞
                   郷伍郎 作曲
                   新谷 のり子 歌)
   

この歌は1969年(昭和44年)3月30日の日曜に、パリの町でベ
トナム戦争とビアフラの飢餓に抗議して焼身自殺したフランシーヌ・
ルコントという女子学生について歌った反戦歌だった。数えたらもう
38年も前の歌だ。

当時、僕は38歳、子供も3人あって新宿駅西口のベトナム反戦集会
に参加する世代ではなかった。個人的にも前年の12月、父親が死亡、
1月には転職と人生の転機であった。

昨日の新聞によると、靖国神社がいわゆる”A級戦犯”合祀可能を国に
回答したのもこの年だったのを知った。日本人の戦争に対する心のどこ
かに変化の兆しが出てきていたのかもしれない。

転職後、僕はなかば希望して地方の都市へ転勤した。高度成長で東
京の空はどんよりと曇り、なんとなく”田舎”へ住みたかった。なぜこの
若者の反戦歌をいまだに覚えているのかはわからない。