「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

先生の常識 非常識

2007-03-15 06:13:18 | Weblog
謝恩会のシーズンである。きのう孫の学校の謝恩会に出席した娘
から聞いた話である。東京では最近、謝恩会が年々華美に走る傾
向にあるので学校でやる所が多くなった。それはそれでよいのだが
母親にとっては子供の一生一度の謝恩会、それに先生への感謝を
こめての会だからフォーマルな服装が多い。ところが先生方は出席
した5人が5人ともジャージー姿であったという。

”化石人間”の想い出の先生と言えば、国民服に戦闘帽姿である。
国民服というのは戦時中、政府が制定した背広に替わるカーキ色の
服で詰襟風の「甲」と背広風の「乙」とがあった。教室には一段高い
教壇があって先生は、威厳そのもののような存在だった。

先生の服装がいまのようなラフになったのは勿論戦後である。僕の
ような”化石人間”はこれに強い抵抗がある。国民服とはいわないが
少なくとも社会一般のように背広が望ましい。背広でなくとも”見苦し
くない”服装を着てもらいたい。ジャージは確かに動きやすいが、あく
まで運動着である。運動着での謝恩会出席はTPOをわきまえない。

学校という”閉鎖社会”(本当はそれでは困るのだが)では、独自の常
識、非常識があるのかもしれない。一部の先生方はいまだに国歌、国
旗掲揚に反対して訴訟をおこしているが、これは世界どこへ行っても通
ずる常識である。ジャージー姿は学校では常識でも社会では非常識で
ある。