「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           永田町 霞ヶ関の非常識

2008-10-05 05:23:05 | Weblog
靖国神社に関係する94才の畏友から先日、日本遺族会会長の古賀誠・自民党選対委員長
に「南方各地慰霊碑一覧」を贈るよう進言があった。そこで代議士の議員宿舎に僕の9月11日
のブログを添えて送った。畏友がテレビで古賀会長が政治を辞めたら夫人と共に戦死された
厳父の慰霊をかねて海外各地の慰霊碑を巡拝したいと述べていという理由からだ。
しかし、今のところ古賀会長からはなにも返事がない。総選挙を控えてそれどころでないのは
十分承知している。が、社会常識からいえば、50円の葉書で秘書から"受領した”ぐらいの返
事があってもよいのではないか。それとも小ブログにお冠を曲げたのであろうか。

霞ヶ関は非常識を通り越して無礼である。6年前、僕らは前記慰霊碑一覧を皆様のご好意で
出版した。これを厚生労働省の社会援護局外事室へ10部寄贈したが、何も返事がない。それ
どころか、僕らに無断で内容や写真をコピーして外部へ出している。年金改竄と同じ体質がか
いまみられる。

厚労省は、いま僕らの編纂した「慰霊碑一覧」を使って東カリマンタン(インドネシア)の「民間慰
霊碑整理事業」を日本遺族会委託して行っている。「整理」とは碑の建立者がなくなったり現地の
管理者がいない場合は「整理」(壊す)しようというのである。現地住民からの要請があれば別だ
が、僕は寡聞にして聞いたことがない。民間の慰霊碑は激戦地に戦後生還した戦友や遺族が英
霊に思いをこめて建てたものである。その事業を同じ遺族の会である日本遺族会が行う無神経
さは驚くばかりだ。

先日、僕らは日本遺族会の調査団の帰国報告をきいたが、驚くことに現地の管理者がまだ元気に
生存し、碑も管理して頂いているのに「死亡]にされ死亡年月まで記されている。日本にも当時の
方々がいるからよかったもののあやうく「整理」の対象になるところだった。こんな杜撰な調査で慰霊碑が「整理」されれば英霊や物故した戦友の霊は浮かばれない。要するに厚労省の予算消化にすぎないのである。年金、後期高齢者医療など難問山積の中でこんな税金のムダ使いも行われている。