「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       ”ハレンチ”報道はいい加減にしろ!

2008-10-27 05:11:21 | Weblog
昨日の新聞を見て、がっくり、がっかりした。社会面の片隅だが▽海自二曹が下半
身露出▽小五女児を触り逮捕▽病院職員が実習生を盗撮ーと三つも"ハレンチ”な
ニュースが載っている。日本の男は、いつから、こんなに"セックス・アニマル”にな
り下がったのか。こんなニュースを何本も掲載する新聞も新聞だ。

NHKの「事件記者」(1958年ー62年)というドラマが人気を呼んでいた時代より、すこし
前、僕は”駆け出し”記者として上野、浅草方面の警察を担当していた。その当時の
自分の書いたスクラップ・ブック残っていたので改めて読んでみた。ほとんどが警察
発表物の窃盗団の逮捕とか火事、交通事故だが、こんな記事もあった。

▽隣家の傘泥棒を捕う、中学生に総監賞ー荒川区に住む公務員の長男の中学一年
生が隣家に忍び込み、傘一本を盗んだコソ泥を捕まえた。この行為に警察が警視総
監賞を上申したーというものだ。スクラップ帳には、このほか当時"美談もの”といって
いた記事がめだつ。▽蔵前署に若い女性が小鳥を寄贈ー留置所にいる容疑者(当時
はそう呼ばなかったが)を更正させようと、女性が小鳥を寄贈、これを篭にいれてその
泣き声を留置人に聞かせているーという記事だ。

僕は痴漢が逮捕されたという記事を書いたことがない。まだ売春禁止法が施行される
前で,月に何回かは上野の山にたむろしていた”夜の女”の"刈り込み”があったが、記
事にはならなかった時代だ。半世紀前とは時代が違うが、"痴漢”の逮捕など世のバカ
者に対して警告にはなるかもしれないが、あまり意味がないし、みっともない。