「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         ハム工場になぜシアン化合物?

2008-10-28 05:17:07 | Weblog
伊藤ハム東京工場=千葉県柏市=の敷地内の地下水からシアン化合物が検出され、
同工場の製品26品目、225万パックが自主回収された。伊藤ハムによれば、検出値
は微量で健康には影響がないという。当然である。人体に影響があったら、それこそ
大変なことである。

僕がこのニュースを聞いて、まず解らないのは、同工場は平成12年にISOの認証を受
けている。ISOは省エネルギーだけでなく環境保全にすぐれている事業体に与えられて
いる。認証時にはシアン化合物は検出されなかったのだろうか。もう一つの疑問は工場
付近には、シアンを取扱う工場などないという。なのに地上界にはないシアンが検出さ
れたという点である。

まさかハムの製造過程でシアンを使用していたとは思えない。昔、この工場があった場
所はなんだったのか。僕は戦争末期、柏に隣接する江戸川運河の浚渫工事に勤労動員
されていたが、柏市周辺には飛行場や高射砲陣地が沢山あった。秘密の軍事施設など
なかったのか。

先日、成田の三里塚記念公園内で大規模な防空壕跡が発見された。昔、皇室の御料牧
場があった場所だから、多分、皇室用のものと思われるが、宮内庁には資料がないという。
スマトラの旧25軍司令部防空壕跡がインドネシア政府によって日本軍による虐殺現場に
されかかったことがあった。戦争を体験した僕らの世代がいるうちに戦争の”遺物”は、きち
んと検証しておくべきだと思う。