「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          「教育」放棄の校長先生たち

2008-12-02 05:48:18 | Weblog
”仰げば尊し”の時代に育った僕らには、どうも最近の校長先生の考え方、教育方
針を今一つ理解できない。愛知県の私立高校では、不登校歴のある生徒を”教育”
している特殊な学校とのようだが、喫煙生徒のために特別な部屋を用意していたと
いう。なぜ法律を犯してまで、喫煙を容認するのか僕らの常識では考えられない。

高校生の年頃の教育は難しい。僕自身を振り返っても大学の予科(高校3年)の時
には親に隠れて煙草を吸っていたし、旧制中学の時には、やたらと先生に口答えし
て反抗したものだ。しかし、今考えると人間、この時期は誰でもが通ってくる通過点
で、病気の"はしか”みたいなものなのだ。

東京の都立高校では校内暴力事件で退校処分にになった二人の生徒が、反省して
再度受験しなおしたのに、校長の判断で、生徒たちの入試結果が合格ラインを上
回っているのに、結果を改ざんして不合格にしていたという。神奈川県の県立高校
でも先日、受験生徒の服装や髪型で判断して合否を決めていた校長があった。

三人の校長とも事情はそれぞれ異なるが、共通点は"事なかれ"主義だと思う。トラ
ブルメーカーの子供もいて、学校運営に支障がきたすのを嫌い変な妥協をしている
のではないだろうか。「教育」という漢字は、教え育てるという意味だが、三人とも
これを放棄したのに等しい。年寄りが昔のことをいうのはイヤなのだが、昔は"不良”
の生徒の教育に情熱を傾け,生き甲斐にしていた先生もいた。だから"仰げば尊し”
だったのだ。