「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     零戦銃弾密輸は英霊への冒涜(ぼうとく)

2009-10-24 05:20:26 | Weblog
「海底の零戦から銃弾などを密輸入」という記事をみて、なんとも言えないイヤな
気持ちになった。首都圏に住む40代の男3人が、さきの大戦中の激戦地、ミクロ
ネシア連邦の海まで行き、30㍍の海底に沈んでいた零戦や艦艇内から旧日本
軍の砲弾や銃弾を拾い集めて日本へ密輸入していたというのだ。動機はたんな
る旧日本軍兵器の蒐集の趣味からだとのことだ。

ミクロネシア連邦にはトラック諸島など世界最高級の環礁があり、戦争中、日本海
軍の基地があったが、昭和19年2月、米軍の2日間にわたる猛爆撃で60隻の艦艇
が沈み、壊滅的な大被害をうけている。3人は、この時の空中戦で撃墜された零戦
や撃沈された艦艇の中から拾い集めていたと思われる。彼らは過去のこういった出
来事を知っていたのであろうか。もしかすると、海底には未収集の遺骨や遺品が
残っているかもしれない。

戦争をしらない若い人たちの間には最近興味本意で、昔の日本軍の兵器を蒐集した
り、軍服を着て「サバイバルゲーム」を楽しんでいると聞いた。東京の八王子の住宅街
に近い山林でも、この「サバイバルゲーム」場の建設話が持ち上がったが、地元住民
の反対で中止になったとのこと。ネットでみると、日本各地でこのような話があるみた
いである。

西ニューギニア(インドネシア)の激戦地の山野や洞窟には、いまだに旧日本兵の遺骨
や遺品が残されたままだ。戦争マニアックのこういった連中を現地に派遣し収集に当た
らせたらどうか。ただし、遺骨、遺品たりとも無断で日本に持ち帰ったら犯罪で逮捕され
る。西ニューギニアの遺骨収集については「太平洋戦史館」(検索可能)に連絡を。