「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      医者にかかれないプアな後期高齢者

2009-10-26 04:52:13 | Weblog
「後期高齢者医療」の活字を久しぶりに新聞でみた。鳩山内閣がやっと政権約束どおり
「後期高齢者医療制度」の廃止に踏み切ったのかと早合点したら、そうではない。保険
料を支払えず滞納している無年金や低年金の年寄りから保険証を取り上げ,代わりに
「資格証」を発行することになるという記事だ。

朝日新聞が「後期高齢者医療」制度を運営している全国の広域連合機構について調査
しいるたところ、37都道府県、全国の8割の機関が滞納者から保険証の返還を検討して
いるとのこと。保険証に代わって「資格証」があれば、医者にはかかれるが、かかった費用
は全額自己負担で、後日請求すれば,おカネは返ってくるとはいうものの、滞納分を引か
れるので事実上は"無保険”同然で、医者にかかれない。

全国の生活保護世帯の半分近くが65歳以上の高齢者だ。このうち後期高齢者の割合が
どの程度なのか判らないが、僕の体験では「前期」と「後期」では人間の体力は衰え医療
機関にお世話になる率も多くなる。

無年金や低年金の老人にとっては、医療保険や介護保険の負担は大変だ。滞納したくて
滞納している訳ではない。僕の友人は80歳に手が届く高齢だが、国民年金では生活できず
週に2回小学校の夜警をして生活費を稼いでいる。年寄りになると"声”が小さくなる。せめ
て小ブログだけでも、鳩山内閣の老人生活保障の無策を訴えたい。「後期高齢者医療制度」
の廃止というマニフェストは、年寄りだましにすぎなかったのか。