「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      市場に出回っている食用肉は本当に安全か    

2011-07-17 05:51:29 | Weblog
福島県産肉用牛から、また基準値を越える放射能セシウムが検出された。南相馬市、淺川町についで郡山市、相馬市、喜多方市と、東電福島原発事故のあった浜通りだけではなく中通り、会津と県全域にわたっている。放射性セシウムが検出された132頭はいずれも配合飼料に稲わらを混ぜて牛に与えていたようだ。

40年前、僕は郡山市の民放に勤務、ほとんど福島県全域を歩いたが、今回肉用牛から放射性セシウムがは検出された地域は、どこも静かな緑の自然の山ふところに抱かれた、すばらしい所ばかりだ。しかも今回の原発事故の地点からで20キロの警戒区域や30キロの緊急避難準備区域だけではなく喜多方市などは福島第一原発現場からは100キロ以上も離れた場所だ。それなのに、何故こんなことが、しかも事故から4か月以上たって発覚するのだろうか。

僕は放射能汚染問題には、まったく素人で、原発事故につぃては政府の発表を頭から信じ込んでいた。事故の直後、枝野官房長官が若いのにもかかわらず、まったく動ぜず胸をはって発表する姿にたのもしささえ感じていた。水素爆発で放射性汚染物資が各地に散り、政府が農産物や海産物に対して摂取禁止や出荷禁止措置をとったが、その時も枝野長官は、市場に出回っているものは食べても害はないと、言い切っていた。

しかし、今回放射性セシウムが検出された食用肉は、なぜか汚染が事前に判らずに、地元福島だけではなく、東京など31都道府県に出荷され、流通していた。多分、汚染肉の一部はすでに食されていたに違いない。すこし食べたぐらいでは、どうといった事はないのだろうが、あれだけ”食の安全”を国民に保証していた枝野長官である。結果的には国民をだますことになった”ペテン師”と言わざるをえない。