「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     「新日本復興の源泉」 97歳の先輩からの提案

2011-07-24 05:43:04 | Weblog
大正3年生まれ97歳の先輩から二宮(尊徳)報徳会の機関誌「ほうとく」(平成23年夏季号)の寄贈を受けた。先輩は、この機関誌の中で「新日本復興の源泉ー禍を越えて輝く未来ー」を寄稿されている。東日本大震災からの復興について、先輩がどのように考えているのか、参考になるので紹介してみよう。

先輩は小学生の時、大正12年9月1日の関東大震災を体験している。家は被災しなかったが、難を避けて白金の火薬庫(現在の自然教育園)の森に避難したという。関東大震災の記憶のある数少ない世代だ。大東亜戦争にはシンガポール上陸作戦に第五師団の"一兵卒”として参加、豪北のセラム島で敗戦を迎えている歴戦の勇士だ。

先輩は寄稿原稿の中で菅政権について"被災者の方々の悲しみを共有している人たちは(菅総理の)責任逃れ、隠蔽(いんぺい)歪曲(わいきょく)言動の驕り(おごり)に不信感を持ち、その場あたり主義にあきれている"と批判している。そして”新日本復興には一つの例として"山に迷った時には立ち止まり、引き返すのが原則である。戻ることによって新しい道が見出せる、と歴史は教えている”と結んでいる。

僕も菅総理の言動には驕りがあると見ている。われわれに比べれば、はるかに少ない自分の経験だけで物事を処理し、しかもそれを鼻にかけている。過去の歴史に対しても、おかしな考えにとりつかれて、これに固執しているようにみえる。歴史から学ぼうとする謙虚さがない。大震災後の失政について一度立ち止まり、見直す気持ちがないのなら、一日もも早く国のため国民のため総理の座を去るべきである。