「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          老人の怒りも一役買った民主党の惨敗

2012-12-17 08:08:12 | Weblog
「自公300の勢い」の事前の新聞各紙の予想通り、自公が320議席を獲得、地すべり的勝利を収めた。一方民主党は予想の80議席どころか60議席を割る惨敗だ。2009年の政権交代時のマニフェストをほとんど実施せず、経済政策、外交政策などすべての面で国民を裏切れば、当然の結果である。僕も昨日、反民主党の票を一票投じてきた。

投票日の昨日、東京は好天気に恵まれ絶好の投票日和であったが、新聞を見ると投票率は前回、前々回を下回り61.66 %にすぎない。80老の僕は午前9時すぎ、杖をつきつき約1キロの道を歩いて投票したが投票所はまばらで、自分が杖をついているせいか、やたらに同じような杖つき老人の姿だけが目についた。新聞には今回の民主党の敗北は、民主党への失望票だと書いていたが、僕の反民主党へ一票は”怒り”の一票である。

2009年の選挙のマニフェストの一つに民主党は「後期高齢者医療制度」の即時撤廃を掲げていた。選挙前だったが、当時の民主党の鳩山由紀夫幹事長は”おばあちゃんの原宿”の巣鴨で街頭演説して”この制度は現代版姥捨て山だ”撤廃を約束した。恐らく、この約束を信じ込み前回の選挙で民主党へ投票した年寄りも多かったはずである。ところが、3年余り経っても「後期高齢者医療制度」は、そのままである。それどころか社会制度改革の中で、老人への福祉への風は厳しい。

少子高齢化の中で現行の「後期高齢者医療制度」は、財政的な面からも撤廃が難しいことは当時でも素人の僕でさえ解っていた。それを”子供だまし”ならぬ”年寄りだまし”のマニフェストで老人をだましたのだ。一般の投票率は低かったが、年寄りの投票率は高かったのではないだろうか。老人の怒りが民主党の大敗北に一役買っていると僕は思っている。