「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           台湾からのクリスマス.カード

2012-12-24 07:00:16 | Weblog
台湾の新北市に住むCさんから今年も年賀を兼ねたクリスマス.カードを頂いた。Cさんは旧日本軍のスマトラ派遣25軍の軍属だった方だが、11年前、東京の九段会館で開かれた戦友会で初めてお会いした。以来、毎年こうして季節の御挨拶状を頂戴しているが、お会いしたことはない。3年前、訪台した時も残念ながら機会を逸してしまった。Cさんは今年86歳、是非来年こそお会いしたいと、息子さんの台北の携帯電話番号まで知らせてくれくれているが、杖の世話になっている僕が行けるかどうかだ。

今年、僕が頂戴したクリスマス.カードはCさんからのこの1枚だけである。1980年から2000年にかけて、僕は嘱託でJICA(国際協力事業団)の国内研修の仕事の手伝いをしていたが、その当時は、クリスマスの季節になると大勢の方からカードを貰い、また海外へカードを送ったものだった。しかし、仕事を離れてからは少なくなり、今はCさんともう一人の、やはり25軍のRさんから頂戴するだけだ。

JICAでの仕事の3年間は集団研修といって多国籍の研修生を1年間面倒を見る仕事で、その半分は工場実習など一緒に生活を共にする仕事であった。従って、単なる短い研修とは違い研修員との親密度は高く、帰国後すぐは文通していたが、最近は途絶えてしまった。考えてみると、JICAの研修員は開発途上国からの人たちで、西欧のようなクリスマス.カードの交換などの習慣は元々ないのだ。

僕はイスラム圏の人たちとの交流が比較的多いが、もちろん、クリスマスを祝う習慣はない。かわって断食明け(Idulfitri)が最大のお祝いで、この時期にカードを送る習慣も一部にはあるが、一般的ではないようだ。日本では年賀状が唯一つといってよい季節の挨拶(season greeting)だが、先日も小ブログで書いたように年々減少の傾向にある。何か寂しさを感じる。