「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

祝う気になれない日韓国交回復50周年式典

2015-06-22 06:07:54 | Weblog
今日22日、日韓国交回復正常化50周年が東京とソウルで開催された。安倍晋三総理も朴菫恵大統領も形式的に式典には参加したが、隣国同士、互いにこの半世紀を振り返り、互いにその発展を祝いあう空気ではない。何か今一つその気にはなれない。日本の外務省のHPには”共に開こう新しい未来”というロゴが紹介されているが、何か逆にそれが白々しい。

日韓基本条約が結ばれた昭和40年6月22日、僕は新聞社の外信部に勤務していたが、基本条約と同時締結された「日韓請求権並びに経済協力」を読んで、無償供与3億ドルを含めて 総額11億ドルの巨額の援助額に目を見張った。確か当時の日本の外貨準備高は18億ドル(1ドル360円)だったと思う。しかし、これによって、過去が清算され、韓国がこれ以上請求しないというならば仕方がないのかと思ったりした。

朴菫恵大統領が、執拗にこだわっている「従軍慰安婦」問題は当時存在しなかった。かりに存在したとしても、条文によれば韓国側は総て併合時代の問題は解決済みなのである。にもかかわらず、朴菫恵大統領はヒステリックと思えるほど「従軍慰安婦」にこだわり、謝罪を繰り返している。さらに、全く韓国には無関係の「明治日本の産業遺産」のユネスコへの登録にもイチャモンをつけてきた。

東京の50周年式典に先立ち開かれた日韓外相会談で、韓国側は「産業遺産」についてのクレームは手を引くようだが騙されてはいけない。この半世紀、日本の経済協力があって”漢江の奇跡”といわれる目覚ましい経済発展をとげたにも拘らず、感謝の気持ちはない。内閣府の調査によれば、日本人の反韓感情は過去最低だという。これは一朝一夕には改善されない。