「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

東京から燕(つばめ)の姿が少なくなった

2015-07-04 05:16:30 | Weblog
ここ数日東京は鬱陶しい梅雨空が続いている。すっかり足腰が弱くなった80老は家に籠りがちだが、ベランダの窓外に雀の姿を見かけた。雨にもかかわらず元気だが、、昔、この時季になると、梅雨の晴れ間を縫うように地面すれすれに低飛行していた燕の姿を今年はみない。日本野鳥の会のHPによると、日本人の4割が、最近燕の飛来が減少しいていると感じているらしい。

燕は昔から人間と自然とが共有できる数少ない渡り鳥で、東京のど真ん中の銀座にも歌に登場していた。”柳青める日、燕が銀座に飛ぶ日”(「夢淡き東京」昭和22年)しかし、今では都会の野鳥研究家、金子凱彦氏によると、銀座に飛来し営巣している燕はほとんどなくなっているという。それでも銀座には並木があり、近くには皇居の緑が残っているからやってくるのかもしれない。

昨日早朝のNHKラジオ「マイあさだより」を聞いていたら。千葉県銚子市に住むリスナーから「あおばずく」というふくろうの一種の渡り鳥が3年続けて市内の民家に飛来して、鳴き声で”ただ今参りました”と挨拶してきたという、遠くマレーシアのあたりから来る渡り鳥で、普通は神社仏閣などにある高い木の上に巣づくりするとのことだが、ほほえましいニュースである。

東京では都市化によって緑が急激に減り、自然体系に変化が生じてきているのだろう。わが町で見かける鳥と言ったらカラスと雀と、やに人ずれしてきた野鳩だけである。燕といえば、戦前は高速の鳥の代名詞としても親しまれ、特急列車の愛称にも使われてきた。燕の飛来の減少が、都会だけの現象なのだろうか。原発事故の影響があるという説もあるが心配である。