小春日和だった昨日の夕方から近所の日蓮宗の古刹、小杉山常円寺でお会式の行事が行われた。お会式は日蓮宗の開祖、日蓮が入滅した日で、本山の東京池上の本門寺では10月13-15日催されるが、近隣の末寺では、月遅れの11月行われることが多く”追っかけ”お会式とも呼ばれている。
お会式を祝う万灯が各地からトラックに積まれて各地から集まり、日暮れと共にお寺近くに集結、ハッピ姿の信徒の叩く太鼓の賑やかな行列が山門に入ってくる(写真)
"9月18,19日の氷川神社の祭礼が過ぎると村人は一生懸命お会式の準備にとりかかる。万灯の木骨を作成し、障子紙を張る。その中に百匁の大きなロウソクを入れる。準備の最中に、誤って燃やし、慌てて近くの籠屋に材料を買い求めたこともあった”と常円寺信徒の回顧談に書いてある。寺の界隈が村落であった当時が偲ばれる。
晩秋、11月は農村にとっては収穫が一段落し休息の季節であった。一の酉、二の酉と続き、15日は七五三のお祝い、23日は新嘗祭の休日。お会式の万灯の行列を見て、ご先祖様の素朴な喜びが偲ばれた。