

まず、次元の低いところで東京の名物はあるのだろうか。昔、東京へ修学旅行に来た生徒たちが、東京名物は浅草の”雷おこし”ぐらいしかなくて困ったと聞いたことがあるが、今でも同じような気がする。40年前、札幌に勤務していた時、北海道土産といえば、函館修道院のクッキーとか北見のハッカー飴しかなかったが、今は札幌名物といえば、白いチョコレートで、外国人観光客は必ず土産に買って帰るそうだ。
昨日、老妻と娘が、江戸時代から続く品川の荒神さまの秋の大祭に行き、名物の”お釜おこし”と”久寿餅”を買ってきた。荒神さまは、”火の用心”と”お釜おこし”の”神様”として江戸っ子に親しまれ、お釜の形をした”お釜おこし”(写真)が昔から縁起ものとして売られている。”久寿餅”は、元は亀戸の天神様や川崎大師の名物だが、戦後、荒神様の門前でも売られるようになった。
東京は江戸400年の歴史しかないが、”歴史のない”新興国にとっては魅力のある町だ。”&TOKYO”キャンペーン悪くはないが、もっと東京の魅力を再発見し、同時に、新しい東京名物を売り出してはどうだろうか。
(写真は”お釜おこし”と”久寿餅”)