
ほぼ毎日のようにタバコを吸う日本人が18.2パーセントもいることが平成27年度の厚労省の国民栄養調査で判った。五人に一人弱の人が、これだけ、タバコは健康に害がるというのに依然、毒を吸い続けているのだ。吸う本人だけではない。この調査によると、飲食店や路上での受ける受動喫煙の害は4割に上っているという。
僕が禁煙したのは昭和56年(1981年)だから35年経つ。しかし、未成年の時から51歳まで30年近くタバコを吸い続けていたのだから、あまり”えらそうな”ことは言えないが、驚きだ。いまだに、なぜ、そんなに死を急ぐ若い人がいるのだろうか。幸いにも、やっとの決断で僕は禁煙出来たが、同時代の仲間のヘビースモカーは皆、すべて鬼籍入りしている。
書棚の片隅から埃にまみれた木彫りのタバコ盆が出てきた。(写真)半世紀前、インドネシアに勤務していた時購入したものだ。タバコ入れと灰皿入れそれにマッチ入れまでついていて見事な木彫りである。装飾用として買ったもので、日常は使用しなかったが、当時、僕は三日に二箱を吸うヘビースモーカーで、それもインドネシアだけの丁子入りのロコ.クレテック(rokok kretek)という匂いの強いものを愛用していた。
駅前広場の喫煙場所には若い愛煙家がたむろしている。僕もそうだったが、現役時代はなかなか禁煙に踏み切れないものだ。僕もトライアル.エラーの連続だったが、決断次第である。長生きを望むなら、今すぐ禁煙すべきである。