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「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

小池都知事、”おもてなし”制服より、老人向け交通インフラ整備を

2016-11-23 06:28:38 | 2012・1・1
小池百合子都知事が2020年東京五輪パラリンピックのボランティア用に、升添前知事時代に制定された制服は”ダサイすぎる”という理由から新たなものにするという。すでに、3015万円かけて3731着作っているのに、知事の”もったいない”精神にもとるうな気がするが、どうなのだろうか。五輪会場の見直しは理解できるが、ここまで来ると、女性の単なる潔癖感にしか思えない。

1964年東京五輪の成功の一つは、五輪を契機に東京の交通インフラが整備されたことだ。都内の高速や幹線道路は見違えるほどよくなった。僕は72年の冬季五輪前後にも、札幌にいて新しく地下鉄が開通、交通網が整備された姿をこの目で見てきている。しかし、2020年五輪パラリンピックでは、こういったレガシイ(遺産)は何か計画されているのだろうか。

昨日、南麻布の知人宅に用事があって東京メトロの広尾駅で別の友人と待ち合わせたが、杖突き老人にとっては一苦労だ。駅にはエスカレーがなく、一基あるエレベータ―を利用して、やっと地上に出たが、友人宅からはるかに遠い出口だ。広尾駅だけではない今月、僕は会合が多く、都営地下鉄内幸町駅、神保町駅でも同じ体験をしている。杖突き老人にとっては、バリアーだらけだ。

2025年には、団塊世代が皆、後期高齢者を迎える。杖突き老人はもっと増えるのは必至だ。その意味で2020年五輪は、交通インフラ整備にとって良い機会だ。例えば地下鉄九段下駅から、杖をつきつつ靖国神社を参拝、帰りに下りのエスカレーターのある入口を探すのが、どんなに厳しいか。小池知事、一度機会を見て視察されたらどうか。

(写真は車イス対応の設備しかない広尾駅と改札フロアーから地上まで階段しかない内幸町新橋口)