「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

車検制度がない怖い外国でのバス旅行

2017-05-02 05:08:12 | 2012・1・1
ジャカルタの南90キロの西ジャワ州のチアンジュールでブレーキの故障からバスが暴走、数台の車と衝突した後、坂下に転落、運転手と乗客11名が死亡した。ジャカルタからバリ島までを含めて過去に何度か車で陸路旅行したことがあるが、”またか”と思うほど、この国は大きな交通事故が多い。かって、日本でも”神風タクシー”といわれた時代があったが、原因はスピードの出し過ぎと車体の整備の不良からきている。

鉄道が少ないこの国では、長距離旅行も、料金の安いバスに頼らざるをえない。しかも暑い昼間を避けて夜間バスが多い。僕も1回、北スマトラのメダンから西スマトラのパダンまで乗ったことがあるが、生きた心地がしなかった。途中の山道でもスピードをあげたままである。最近はバスの車体もよくなったが、僕が乗った当時はトラックの車体を改造したもので、屋根の上にも乗客の荷物を積んでた。

30年ほど前だが、JICA(国際協力事業団)の途上国研修で、自動車工学をコーディネートしていた時、参加国の車検制度を調べたことがあったが、日本のように制度が確立した国はなかった。アフリカの国の中には制度さえなかった。途上国を旅行した人ならご存知だが、日本ではとっくの昔に廃棄処分になったようなオンボロ車が走っている。定期的な車検をしているかどうかわからない。

世界に冠たる自動車王国日本である。車を輸出すると同時に、これも冠たる車検制度も紹介したらどうだろうかー。規制のないまま経済発展を遂げ、公害に悩む中国の車検制度は今、どうなっているのだろうか。