「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「サ高住」と老人の”終いの棲家”

2017-05-08 05:19:45 | 2012・1・1
ネットの記事を”渉猟”していたら「サ高住」という初めての言葉にぶつかった。早速,ウイキぺディアなどのお世話になり調べたら、サービス付き高齢者住宅の略。2011年の「高齢者住宅法」の改正で、全国の自治体管理下で認可されるようになった、一種の老人ホームのことらしい。全国に21万戸もあると聞き驚いた。60歳以上が入居できる条件だが、朝日新聞の独自の調査によると、入居者の88パーセントが要介護者で、うち30パーセントは要介護3以上の老人だという。朝日が、この「サ高住」で問題にしているのは、最近の1年半だけで、"サービス付き“としながら、全国で死亡を含む3362件もの事故が起きていることだ。

一般の人にとって、老人ホームの種類、制度はわかりにくい。例えば”特養”待ち老人が38万人といっても、”特養”と一般の有料ホームとの違いは、入居費や毎月の施設費が違う程度しか知識がない。その有料ホームも限られた金持ちしか入居できない豪華なものから、この「サ高住」のように、サービスが一日一回の生存確認と生活相談に限られているものまである。さらに、昨年の台風で9人の犠牲者を出した岩手県岩泉町のグループ.ホームみたいな施設があり判別できない。

超高齢化時代といっても高齢者の日常生活の実態はつかみきれていないのではないだろうか。あまにも老人をめぐる事故や事件が多すぎる。それも介護に関するものが多い。僕の周囲にも「サ高住」のお世話になっている友人、知人が多くなってきた。家族制度が事実上崩壊した日本では、生存確認がサービスでも”終いの棲家”でも良しとする、老人が増えてきている。その”終い棲家”でも事故が起きるよ鵜では、いったいどこを”終いの棲家”にしたらよいのだろうか。