「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

生活保護受給者と古アパートの火災

2017-05-09 05:23:40 | 2012・1・1
大型連休最後の7日、北九州市小倉北区の築後50年の木造2階建てのアパートから出火、住民6人が亡くなり、5人が病院へ搬送された。この事故を知り、またかと思ったのは僕だけではないと思う。2年前には横浜市のやはり古い簡易宿泊所が焼けて10人が死亡、2011年には東京大久保の、これまた古アパートで5人が死亡、さらに10年には群馬県渋川市の老人施設で10人が火災でなくなっている。いずれも共通点は、高齢者の生活保護受給者が多いということだ。

昨日、小ブログは”終いの棲家”としての「サ高住」(サービス付き高齢者住宅)の問題点にふれたが、生活保護受給の老人にとってはそれどころではない。都会では、それでなくとも老人に部屋を貸したがらない傾向にあるが、低収入の生活保護受給者はどうしてもこういった古い簡易宿泊所やアパート宿泊せざるをえない。今回の北九州市の火事については目下調査中だが、犠牲者のほとんどは生活保護の受給者で、なかには市の関係者の斡旋で入居していた人もいたという。

NHKのテレビ中継で衆院予算委の審議の模様をみた。連休前と同じように辞職した閣僚の失言問題や、あまり直接、国政とは無関係な「森友」疑惑に終始している。そして、総理の憲法改正発言が”総理”としてなのか、それとも自民党総裁としてからなのか、と書生っぽ論議である。全国の生活保護受給者数は216万5000人で、うち老人は76万人、過去最大である。現憲法25条には”健康で文化的な最低限度の生活を営められる権利を有する”とあるが。