「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

安倍総理の”外遊”と留守中の政局

2017-07-06 05:11:24 | 2012・1・1
安倍総理が昨日、欧州旅行に出発した。7日―9日ドイツで開かれるG20首脳会議への参加が主目的だが、これに先立ちベルギーではEU{欧州連合)との間でのEPA(経済提携協定)会談に臨み最終の話し合いに入る。G-20会議では、北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)発射直後だけに、トランプ米、プーチン露、文在寅韓国大統領らとの個別会談も予定されている。そのあとスウェ―デンなど北欧5か国も訪問する。安倍総理は5月にも訪欧しており、これで総理の外遊は就任以来55回目である。

まさに南船北馬、東奔西走だが、今回に限っていえば、総理にとっての気がかりは留守中の政局ではないだろうか。都議会議員選挙の惨敗を受けて野党は「加計」問題での前川前文科次官の国会証言を突破口に攻勢を強めている。同時に”安倍一強”一枚岩とみられていた自民党内にも雑音が聞こえ始めてきた。驚いたのは閣内の重要閣僚の岸田文雄外相のアベノミクス批判であり、マスコミが次期総理候補の一人としている石破茂議員の改憲についての異論である。

国民が安倍政権に期待を寄せるのは長期安定政権である。その意味で自民党が今年3月の党大会で総裁の任期を3期9年まで延期したのに、僕は拍手を送った。歴代内閣に比べてあまり失点がなくよくやっていると思っていた。ところが、ここへきての「森友」「加計」問題、それに次ぐ議員の失態,失言の続出である。驕りと弛み以外の何物でもない。

安倍橇総理が長期政権を望むならば、思い切っての主要閣僚のリシャフルである。安倍内閣の根幹のアベノミクスを批判する外務大臣は更迭すべきである。まだ表面には出ないが、慰安婦問題の合意は失策であり、対ソ外交は迷走中である。