「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

世襲型安定安倍内閣改造

2017-08-03 05:56:07 | 2012・1・1
第三次安倍晋三内閣の第三次改造内閣と自民党執行部の顔ぶれが発表になった。これを見ての僕の第一印象は、新入閣が少なく大臣経験者が多く、安定型な事。一方別の見方をすれば、不謹慎だが血筋を尊ぶ競馬馬みたいな世襲型内閣のようにみえる。野田聖子、鈴木俊一、河野太郎、林芳正、世耕弘成、梶山弘志、小此木八郎、江崎鉄磨、―いずれも祖父や父親や、近い親族が総理や外相などの重要閣僚の経験者、昭和の政治史に名を残した人たちだ。

新閣僚の若返りも特徴だ。ほとんどが50歳代から60歳前半の人たちだ。自分が歳をとったのを忘れていたが、僕の子供たちの年齢なのだ。戦前生まれは麻生太郎副総理と江崎鉄磨(沖縄北方領土担当)の二人だけ。団塊世代でさえ、菅義偉官房長官ほか数人しかいない。時代は推移しているのだ。ただ、僕が”世襲議員”の名前を聞いて抵抗があるのは、父親の現役時代についてである。

外務大臣の河野太郎氏だが、僕らの世代にとっては、父親の洋平氏の韓国の従軍慰安婦をめぐる「河野談話」が今でも頭にある。外相として誤った歴史認識に基づいたあの談話である。これに対して洋平氏からの談話の撤回がないことだ。その洋平氏の御曹司の太郎氏が外務大臣である。今回の改造で退陣した石原伸晃氏も父親、慎太郎氏ととかく比較され先般の都議会議員選挙ではイメージダウンにつながった。ありえないとは思うが、太郎氏の外交政策に父親洋平氏の意見が反映されないことを、”化石人間”の僕は望む。