「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

後期高齢者の医療介護年金費バランスシート

2017-08-04 04:57:18 | 2012・1・1
厚労省から先日平成27年度の社会保険給付費が発表になった。114兆円という過去最高の額、あまりにも巨額で庶民には理解しにくいが、国民一人当たり、赤子まで入れて90万3200円だと聞くと、その額の大きさに驚く。超高齢化時代、いわゆる団塊世代が後期高齢者入りする2025年を前に深刻な問題だ。4人に1人が75歳以上の超老人社会になるのだ。

60歳から年金(厚生年金)を頂戴しすでに25年、四分の一世紀になる。平成25年度の平均年金支給額は厚労省の資料によると、厚生年金は14万5596円、老齢年金5万4544円だそうだから、僕の場合、平均額は頂戴している。住んでいる家が自宅なので都会でも節約すれば何とか生活できる。しかし、土地まで所有している関係で住民税を支払っており、その関係で後期高齢者医療保健でありながら、窓口支払率は現役並みの3割、介護サービス料も2割である。それに保険支払額が後期医療、介護の二つを併せると、月にすると3万円をこえている。

加齢と共に健康な人間でも身体のどこかが痛んでくる。僕は幸い、日常薬なしの生活をしているが、4年前の膀胱ガンと膝の人工関節置換手術、それに2年前の大腸ガンの開腹手術後の再発、転移のチェックを年にそれぞれ3回行っている。チェックの中にはCT.MRIといった高額な検査もあり、その費用だけで月に換算すると1万円は支出している。幸い、どの検査も無事パスしているが健康を維持するにはこういった医療費も必要だ。

国の社会保険給費のお蔭で世界一の長寿国を誇示しているが、やはり、どこかで歯止めをかけないと破産してしまう。わが家の医療介護年金のバランスシートを見て、年金生活者には厳しく公平感にかけているが、保険の性質上やむをえないのかもしれない。