「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

曾野綾子さんの「年頃病」

2017-08-18 05:40:03 | 2012・1・1
作家の曾野綾子さんが産經新聞のコラム「透明な歳月の光」(8月16日首都圏版)の中で”最近深い疲労でろくろく動けなくなった。(中略)昨日今日の疲れではない。80年以上の疲れの溜めこみだ”と嘆かれていた。曾野さんは昭和6年生まれで85歳、僕より1学年下だが、この2月には、御主人の三浦朱門さんを亡くされて、その心労もおありなのだろう。ご同情申し上げる。

曾野さんは、この”病気”を「年頃病」と呼ばれているが、僕も最近めっきり身体のあちこちが痛んできた。もともと夏痩せしない強健な身体を誇っていたのだが、今年は天候不順もあってか、昼間テレビで高校野球を見ていても、昔のように熱中できず、コックリコックリすることが多くなった。そして、この長雨で外出できず、会話も老妻と家族だけに限られてきた。

こんな「年頃病」の中で、同じ年頃の方のエッセーを読むのは嬉しい。同年齢の世代が考え方、感じ方がわかるからだ。若い世代から見れば”年寄りの”繰り言”に思えるかもしれないが、やはり、80年、90年(100年)のこれまで、その人の歩んできた人生の重みを感じる。

同じ作家の先輩、佐藤愛子さんの「九十歳なにがめでたい」がベストセラーだそうである。残念ながら「年頃病」にかこつけて、まだ読んでいないが、ぜひ読んでみたい。90歳まで僕は数年あるが、80歳代と90歳代とでは、考え方,感じ方も変わってくるものだろうか。いずれにせよ「年頃病」になっても健康寿命は保持したいものである。