「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

体験的75歳以上老人のがん治療

2017-08-10 05:18:02 | 2012・1・1
国立がん研究センターが全国の188協力拠点病院を対象に行った、胃、大腸、肺、肝臓、乳房など主要がん12の生存率の調査結果が 新聞に載っていた。診療効果を判定する5年ごとの生存度を中心に調査したものだが、幸い4年前、老夫婦揃って手術した膀胱がん、乳がんは、他のがんに比べて生存率は高く、二人とも黙って胸を撫で下ろした。

僕の場合は今、二つのガン(膀胱、大腸)について「5年相対生存率」について、年に4回、通院して血液とCT,内視鏡の検査を行っている。膀胱がんは4年目、大腸がんは2年目にはいっているが、幸い、今のところ異常がない。しかし、5年のサイクルが過ぎたといって完治するとはいえない。僕は2000年、70歳の時初めて膀胱がんの手術をした。そのあと5年間チェックに通院したが、10年後の2010年、再発し、しかも2回も入院、手術している。

この国立がん研究センターも調査結果を伝える産經新聞の記事のの見出しは「75歳以上のがん”治療せず”とあった。75歳以上の高齢者はがん治療しないのかと誤解を呼ぶが、そうではなくて、例えば大腸がんの場合、治療が行われなかったのは、若い人は1.6%にすぎないが、75歳以上では4.6%、85歳以上は18.1%だというのである。”治療せず”ではなくて、老体から”治療出来ない”という医師の判断からではではないのだろうか。

83歳の時、僕は40日入院して、左膝の人口関節置換手術をうけているが、最初の1週間は手術のための予備入院であった。それぞれ人によって体力が違うし、がんの進行ステージにもよるが、僕の場合は早期発見が幸いした。僕は80歳を超えてから4回、大きな手術をしている。病院側と相談して高齢だからといって治療をあきらめないことだ。