「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

ロンボク島の地震 なぜ日本は支援隊を送らないのか

2018-08-09 08:07:54 | 2012・1・1
バリ島に近いインドネシアの観光地、ロンボク島で最近2回にわたって大地震があり、300人以上が亡くなり、2万人もが家を失っている。半世紀以上のインドネシア.オブザーバーの僕は詳細について知りたいので、ネットで現地の邦字紙「じゃかるた新聞」を見たが、大変な被害である。しかし、日本ではあまり話題にならない。外務省の調査(ASEAN40周年)によると、インドネシアは国民のの74%がわが国を信頼している。だが、「じゃかるた新聞」によると、日本からの本格的支援隊は派遣されていない。

書斎の整理をしていたら戦争末期,第48師団長だった山田国太郎中将の回顧録「明治少年の歩みの知人から頂いた一部コピーが出てきた。第48師団は東チモールに師団本部があったが、戦局の展開により、昭和20年3月、師団部隊をジャワ島に向け移動、約2000キロの小スンダ列島を島伝いにわたった…ロンボク島は、その中継点で2400人の兵士が駐屯していた。ロンボクでは地上戦はなかったが、48師団の兵士にとっては忘れられない地である。

戦争中、南方に駐屯していた兵士の間では”ジャワ、スマトラ天国”と言われ、戦闘がなかったことから、戦後、ノスタルジアから戦友会活動が活発で、独立したインドネシアへの関心が深かった。日本インドネシア協会の中核は戦友会の会員であった。2004年12月のスマトラ沖大地震の時は、まだ従軍世代も元気で積極的に支援募金をした。この世代も今や90歳代半ばを過ぎ、戦友会もない。親日国の信頼にこたえるためにも、政府は支援隊を派遣すべきだ。