「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

香港騒動で逮捕された”のほほんのな”日本の大学生

2019-11-20 06:00:38 | 2012・1・1
香港の反政府暴動は激化しており、17日深夜から未明にかけて、理工科大学に立てこもった学生を中心とするデモ隊と警官隊が衝突、1100人が学校建物から排除された。テレビでこの模様を見ながら僕は半世紀前の東大安田講堂事件を想い出した。事情も背景も時代も違うが若者たちの気持ちは分からないではない。

僕が驚いたのは、この騒動で日本の農大生が逮捕されたというのだ。他国の全く無関係な問題に何故参加するのかと思ったら、観光が目的で、野次馬的にデモ現場に行き、騒動に巻き込まれ誤って逮捕されtものらしい。騒動が起きて以来、外務省ではレべル1の危険情報を出し渡航者に注意を喚起していたのに、あまりにも”のほほん”だ。

安田講堂事件の起きた1969年(昭和44年)は全共闘の新左翼が講堂に立てこもり、大学構内に突入した警視庁機動隊との攻防戦で700人ものケガ人を出した。今考えると、良い悪いの判断は別として、日本の社会は高度経済成長を前に、エネルギーに満ちていたように思える。今はどうだ。大学生が他国の無関係な騒動を野次馬見物である。

安田講堂事件の背景には70年安保改定という政治背景もあった。香港の今起きている事件は中国本土と香港との間の問題として対岸の火事視してよいのであろうか。