「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           巣籠りの野鳥に異変

2009-07-04 05:36:43 | Weblog
梅雨の晴れ間をぬって昨日、目黒の都立「林試の森公園」に出かけた。先月来隣家
の軒下に巣籠っている野鳥の正体の確認が目的だ。老妻が先月目黒不動の縁日の
帰途立ち寄った「林試の森公園」の掲示板によく似た野鳥の絵があったというのでそ
れを確かめに行ったわけだ。

「林試の森公園」はかって林野庁の林業試験場があった場所を1978年、東京都が公
園にしたものだ。東西700m、南北250m、周囲2・3km、面積12haという広い敷地に
林業試験場当時の樹木約7000本をそのまま保存している。その中には樹囲3・8m、
樹高35mといった巨木もある。その一角に「林試のいきもの」という掲示板があり、その
中に描かれた「アオジ」という鳥がまさに老妻のいうように隣家の軒下で巣籠りしてい
る野鳥だった。

この「アオジ」の巣籠りに異変が起こったようだ。昨夕,チッチッチッという普段の地鳴き
と違った鳴き声が長く続き、つがいの親鳥と違う野鳥が巣めがけて急降下してきたのを
みた。夜になって階下に住む娘婿から電話があって雛鳥が一羽死んでいるという。可哀
そうに巣立ちまもないと思っていたのに他の野鳥に襲われてしまったのであろうか。

ウイキぺデイアによると「アオジ」はスズメ目ホオジロ科で本州中部以北に住む留鳥で、林
や潅木の茂みに生息しているが、時には公園や人家の近くにも現れるという。だから隣家
の軒下に巣籠っても不思議ではないのだが、僕らにとっては始めて聞く名前の鳥だ。やはり
「アオジ」の巣籠り環境としては適していなかったのだろう。これも都会の自然喪失のもたらす
悪影響である。

      "海行かば水漬く屍” 46年ぶりの遺骨収集

2009-07-03 05:05:34 | Weblog
厚労省が先月の末、インドネシア・マカッサル港(スラウエシュ島)沖で行った遺骨
収集作業に参加した知人から、10体の遺骨を海中から収集できたとのメールを頂
戴した。この遺骨は昭和20年3月、マカッサルからジャワ島のスラバヤに向け移動
中、敵の爆撃機の攻撃を受け、沈没した第11号掃海艇に乗船していた第7飛行師
団の兵士のものである。

第7飛行師団の当時の記録によると、この掃海艇には300名が乗船していたが、救
助されたのは、僅か81名で、残りの方は海中に没し犠牲となった。
         ♯「海行かば」(万葉集巻18 大伴家持 作曲 信時潔)
           海行かば水漬く(みずく)屍(かばね)
           山行かば草生す(くさむす)屍
           大君の辺(へ)にこそ死なめ 顧りみはせじ
この歌は戦争末期、僕ら銃後の小国民も英霊の遺骨出迎えのときなどに歌った悲しい
メロデイである。

第11掃海艇の遺骨収集はインドネシア海軍の協力を得て24人のダイバーが水深30m
の海底へ潜り行われたが、64年の歳月を経て、船は15-20%しか原型を留めておらず
1mをこす泥で覆われていたという。まさに水漬く屍と化していたが、収集作業には80歳
を越えた遺族も連日参加されたそうだ。戦争を体験した一人として改めて戦争のむなしさ
を考えさせられた。



         鳩山代表のお化け献金

2009-07-02 04:33:22 | Weblog
麻生内閣の兼任大臣の席がパッチアップされた。大山鳴動の感がないでもないが、
とにかく埋まってよかった。どうも麻生さんはマスコミ操作がへたなのか、それとも
マスコミが騒ぎすぎるのか、国民泣かせだ。この騒ぎで得をしたのは”虚偽献金”が
発覚した鳩山・民主党代表側だったかもしれない。

いつも政治家の"政治とカネ”が問題になるたびに思うのは、彼らの感覚がまったく
僕らとかけ離れていることだ。こんどの鳩山代表の政治団体「友愛政経懇話会」にし
ても、なんと政治資金収支報告書に4年間にわたって、すでにこの世にいない人5人
を含め約90人から2177万円もの資金を貰ったように記載されていた。お化け献金で
ある。なんでこんなことをするのか解らない。

鳩山代表は自分の個人献金額を多くみせるために秘書が勝手にやったのだ、と秘書を
解任したが、これも問題が起きたときにする常套手段だ。額は年に400万ー700万円
にすぎないといっているが、年金200万円の年金生活者には、その感覚が解らない。

民主党は先週、今週に予定されていた党首討論を延期した。まさか鳩山代表の"虚偽
献金”のためとは思いたくないが、麻生総理,早急に"政治とカネ"の問題で討論を申し
いれてはどうだろうか。ボクシングのサンドバッグみたいに与野党、世論から打たれぱな
しの麻生総理に応援を送りたくなる。それにしても自民党内の"麻生おろし”の動きほど
見苦しいものはない。


           日本人の立ち小便

2009-07-01 04:57:30 | Weblog
日本航空(JAL)の副操縦士(53)がハワイの公園で立ち小便をして警察に留置
され、その影響で飛行機が欠航したという。なんともみっともない迷惑な話だが
僕も半世紀ほど前、海外で同じ経験をしている。若かった時とはいえ、今でもそ
れを思い出すと慙愧にたえない。

昭和37年秋、初めて僕は海外旅行へ行き、エジプトのカイロのナイル川沿いの
ホテルに泊まった。したたか酔っており、その酔い醒ましのため川への道を降り
ると急に尿意を感じた。誰もいないと思ったら、暗がりから警官が現れとがめら
れた。幸いそれだけで済んだが、とたんに酔いが醒めた。

戦前から昭和40年頃まで日本は"酔っ払い天国”であった。世間も酔っ払いには
寛容で、街中で男が立ち小便しても見てみぬふりをした。路地の空き地には”立
ち小便禁止”の看板や鳥居の絵が描かれてあっても平気で用を足していた風景
がよくみられたものだ。

この2,30年、あまり昔のように悪酔いする日本人は減ってきたようだ。あるいはマ
ナーがよくなってきたのか立ち小便する男はいなくなった。世の中悪くなるばかりと
嘆いているが、これは進歩だ。警視庁管内にかって”トラ箱”という泥酔者保護セン
ターがあったが、数年前鳥居坂センターを最後に廃止になった。でも、どうだろう。
ハワイのように”立ち小便”で警察に2日間も留置され罰金をとられることはない。そ
の意味ではまだ"酔っ払い天国”なのだろうかー。