その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロイヤル・オペラ・ハウス  "Cosi fan tutte" (コジ・ファン・トゥッテ)

2010-09-19 10:43:42 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 いよいよシーズンの幕開け。ロイヤルオペラハウスへ2か月ぶりの出陣です。ロイヤルオペラは今、日本へ引っ越し公演中なのですが、留守番部隊により公演は続けられます。この日は、モーツアルトの『コジ・ファン・トゥッテ』。今年2月の公演以来の再演です。(2月の感想はこちら→

 相変わらず、楽しい舞台でした。今回も女性歌手陣の活躍が目立ちました。フィオルディリージ役のMaria Bengtsson のソプラノは、通る声で声量もたっぷり。妹のドラべッラ役のJurgita Adamonyte の声も好きです。ひだを感じる、深みのある声でした。二人とも若美人度では、前回のSally Matthews、Nino Surguladzeにはちょっと及びませんでしたが、歌声では負けていませんでした。女中デスピーナ役のRebecca Evansもとっても良かったです。男性陣はPavol Breslikのテナーが良かった。

このオペラは本当に音楽と重唱を中心とした歌が素晴らしい。音楽だけでも十分に楽しめます。

 あえて、難を言うと、単なる印象なのですが、出演者の皆さんは、全体に演技がおとなしめのような印象がありました。またフィナーレの終わり方も妙にあっさりした感じで、「あれ、これで終わりだっけ?」という感じで終わってしまいました。せっかく歌や音楽が素晴らしいのに、前回に比べるとちょっと物足りな感があったのは、そんなところではなかったかと。そのせいか分かりませんが、カーテンコールも意外とあっさりおわっちゃったしね。

 金曜日のこの日はバルコニー右手の立ち席。£13.5。相変わらず、スタンディング席は、寝ないで集中して見れるのうれしいです。久しぶりのオペラでしたが、オペラはやっぱり楽しい。

※フィオルディリージ役のMaria Bengtsson


※左からThomas Allen, Rebecca Evans, Pavol Breslik,Maria Bengtsson,Stéphane Degout


※指揮のThomas Hengelbrock







Così fan tutte
Friday, September 17 19:30 PM

Credits
Composer: Wolfgang Amadeus Mozart
Director: Jonathan Miller
Set designs: Jonathan Miller
ROH Productions Departments
Lighting design: Jonathan Miller
John Charlton

Performers
Conductor: Thomas Hengelbrock
Ferrando: Pavol Breslik
Guglielmo: Stéphane Degout
Don Alfonso: Thomas Allen
Fiordiligi: Maria Bengtsson
Dorabella: Jurgita Adamonyte
Despina: Rebecca Evans
コメント (2)
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